近つ飛鳥博物館
画像提供:近つ飛鳥博物館

近つ飛鳥博物館エリア、ご近所ガイド

日本屈指の古墳群が連なるエリアのおすすめスポットを紹介

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
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大阪府の東部に位置する​​南河南エリア。同エリアの河南町にあるのが、世界でも名高い建築家・安藤忠雄が設計を手がけた「近つ飛鳥博物館」だ。この周辺は「聖徳太子墓」や天皇の墓である「天皇陵」など、日本屈指の古墳群が連なる地域としても知られており、近つ飛鳥博物館も「平成の古墳」をモチーフに作られた。訪れれば、まるで古墳の内部にいるかのようなドキドキ感が味わえるはずだ。

ここでは、そんな近つ飛鳥博物館がある​​南河南エリアのおすすめスポットを紹介する。「上の太子観光みかん園」では自然の中でのアクティビティが楽しめ、江戸時代から昭和初期の町並みが今も残る「富田林寺内町」を散策すればタイムスリップをしたような気分に浸れるだろう。のんびりとした時間を通して、ぜひ気分をリフレッシュしてほしい。

新大阪駅から「近つ飛鳥博物館」へアクセスする場合は、まず電車で喜志駅か富田林駅を目指そう(ともに乗車時間は1時間ほど)。そこから、近つ飛鳥博物館前行きのバスに10分ほど揺られると到着する。

近つ飛鳥博物館

古墳文化の保存と研究を担う「近つ飛鳥博物館」。ここでは、古墳時代から飛鳥時代を中心にさまざまな展示やイベントを実施している。埴輪(はにわ)や土器の出土品、石棺の模型などが並ぶ常設展示で古代への思いを馳せたり、古墳を模したパフェやかき氷などのユニークなメニューを頬張るのもいいだろう。

隣接する「近つ飛鳥風土記の丘」は、古墳に触れ合える貴重な史跡公園。29万平方メートルの広大な敷地で、40基の古墳が見学できる。運動がてらに古墳巡りをしてみるのもおすすめだ。

  • レストラン

オアジ

かつて旧杉山家住宅の別邸として使われていた場所で営むレストラン。できる限り当時の姿を残しており、立派な庭は当時のまま。どことなく凛(りん)とした空気の流れる美しい一軒だ。

食事は、地元で採れた旬の食材を主役にした料理をコース仕立てで提供している。この場所が海から離れていることから、山の幸をメインにしているのも同店の特徴。アルコールは「箕面ビール」や「國乃長ビール」などのクラフトビールも用意しているので、最初の一杯は、大阪生まれのビールで喉を潤すのもいいだろう。

店があるのは、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている富田林寺内町。店を出た後も風情のある街並みが広がり、食後の余韻まで存分に堪能できる。

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  • レストラン
  • カフェ・喫茶店

まめてんカフェ

富田林寺内町にある町屋をリノベーションしたベーカリーカフェ。天然酵母と国産小麦で作ったパンや焼き菓子を販売している。

おすすめは、砂糖と油脂不使用で、無農薬玄米とこうじで作った甘酒を生地に練り込んだ「あまざけパン」だ。砂糖と油脂を使わないパンは、通常フランスパンのように固くなるのだが、このパンは一味違う。外側はフランスパンのようなハードさを持ちつつも中はモチモチとした生地で、その食感に驚くだろう。甘酒も店主の自家製。口に含んだ瞬間、こうじの優しい甘さがふわっと広がってくる。

併設されたイートインスペースは畳の部屋で、どことなく落ち着く雰囲気。米油で揚げた「黒糖豆乳ドーナッツ」は、散策時のパワーチャージにもぴったりだ。

  • Things to do

旧杉山家住宅

国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている富田林寺内町にある歴史的な建造物。杉山家は、造り酒屋として成功したと伝わる商家で、明治時代に与謝野晶子らと活動した歌人・石上露子の生家としても知られる。1983年には国の重要文化財にも指定された。

大人400円(以下全て税込み)、15歳以下は200円で実際に中を見学することも可能。江戸時代中期、大阪で活躍した狩野派の絵師・大岡春卜(おおおかしゅんぼく)が手がけた欄間や、庭の眺めを良くするために工夫を凝らした桔木(はねぎ)の柱など、日本家屋の美しさを実際に体感できるのもうれしい。

2階は展示スペースになっており、1985〜1987年に改修工事が行われた際の写真や石上露子の活動がまとめられた資料のほか、「旧杉山家住宅」の特徴ともいえる瓦屋根に用いられた複数の瓦などを見ることができる。

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さくら食堂

旧杉山家住宅の近くにある食堂。営業日数は少ないが、8時30分〜13時30分、17時30分〜21時30分で店を開けており、朝食も食べられる貴重な一軒である。

モーニングは、「トーストセット」「カレーコロッケサンド&焼きたまごサンド」「チャーシューサンド&焼きたまごサンド」「燻製チキンサンド&焼きたまごサンド」の4種類を用意。いずれもコーヒーか紅茶、ジュース(アップル・オレンジ・パイナップル)が付き、料金は600円だ。

夜もリーズナブルに楽しめ、「冷たい茶碗蒸」や「もずく酢」といった小鉢は100円で用意。目にもおいしい「創作寿司」は400円で提供する。牛肉やリンゴなど、山の幸で作られており、素材の組み合わせ方も面白い。料理は季節によって内容が変わるので、旬の味わいを堪能したい。

アサノヤ

大阪府藤井寺市にある「アサノヤ」は、古民家と現代性が融合して生まれたユニークな施設。築160年にも及ぶ麻野邸を舞台に、ショップやスペースの貸し出しなど、麻野家の歴史を現在へとつなぐ取り組みを行っている。

邸宅に併設された各部屋はどれも圧巻。応接間の天井に施された細工や、明治期に「道明寺天満宮」から麻野家に移設されたと伝わる天袋と違い棚など、見応え満載なインテリアが揃う。縁側には、日本の原風景ともいえるようなレトロな風景が広がっている。

ここを訪れたなら、玄関で営業する「アサノヤブックス」で買い物をしよう。蔵で見つけた書物や陶器、民芸品、雑貨などが実際に手に入る。売る物がなくなり、店を閉めることで完成するという長期的なプロジェクトであり、場所と人と物が交わる時間を提供している。

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ワールド牧場

都市に住んでいると、自然を感じることが少なくなりがち。そんな時に温かく迎えてくれるのが、大阪府南部の河南町にある「ワールド牧場」だ。ウマやポニー、ヤギ、ウシ、ウサギ、イヌ、鳥類など140種類1500頭羽に及ぶ動物と遊ぶことができる。

血統書付きのクォーターホースと楽しむ乗馬や、ウシの乳搾りをはじめ、子どもが安心して満喫できる体験イベントを多数実施。フクロウやタカなど、普段見かけない猛きん類とは必ず触れ合いたい。ヤギやヒツジに餌をあげるのも楽しい。

動物との交流を終えたら、バーベキューで腹を満たすのがおすすめ。一日だけでは足りないと思うなら、コテージに宿泊することも検討してみよう。かわいらしくフレンドリーな仲間と、思う存分すてきな時間を過ごしてみては。

上の太子観光みかん園

6ヘクタールもの広大な敷地に、約1万本のミカンの木が植えられている「上の太子観光みかん園」。ミカン狩りはもちろん、イモ掘りやバーベキュー、アスレチックなどのアクティビティが楽しめる。

10〜11月のミカン狩りのシーズンは多くの観光客でにぎわう。ミカンは入園料だけで食べ放題なのがうれしい。

バーベキューでは牛肉や野菜などの食材が現地で揃い、明石海峡大橋まで続く景色も楽しめる。頂上の広場は遊具や迷路があり、子どもに大人気。ピクニックをするのにも最適だ。

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