1. Theatre for All
    Photo: ©Hajime Fukuma‘Shoki – Zhong Kui’
  2. Theatre for All
    Photo: Ai Nakagawa‘The Day When I Was Born’
  3. Theatre for All
    Photo: Theatre for All‘Nelken Line @ Kyoto Documentary’
  4. Theatre for All
    Photo: ©2018 King Production Co.Ltd.Rakugo musical ‘Okiku no Sara’

THEATRE for ALLで観るべき5の映像作品

SIDE COREのナイトウォークや落語ミュージカルをアクセシブルに楽しむ

Written by Time Out. Paid for by Theatre for All
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日本語字幕や多言語対応、音声ガイド、手話通訳といったサービスが整った環境で、演劇やダンス、映画、メディア芸術などのコンテンツを楽しめる動画配信サービス『THEATRE for ALL(シアター フォー オール)』。アクセシビリティに対応した数々の作品を配信し、まさに「誰もに開かれた」オンライン型劇場だ。

『THEATRE for ALL』のコンテンツを利用する上で必要なことは、公式ウェブサイトから会員登録をすること。コンテンツは無料と有料のものがあり、無料のコンテンツは、会員であれば誰もが自由に利用することができる。有料コンテンツは、その都度指定される料金を支払う形で観ることもできるが、より広く楽しみたければ、定額見放題の「THEATRE for ALL 支援会員」(3万円/年)に入会し、同プロジェクトのサポーターになるのもおすすめ。「THEATRE for ALL 支援会員」にはイベントや企画に参加できる機会が用意されているほか、定期的にラインアップが変わる見放題対象コンテンツ(有料動画含む)を無制限で視聴することも可能だ。

また、彼らが立ち上げた「THEATRE for ALL LAB(シアター フォー オール ラボ)」では、アクセシビリティに対してのリサーチ活動を実施。障がい当事者や支援団体、さまざまな立場の視聴者らと研究を重ね、ラーニングプログラムの開発にも力を入れているようだ。鑑賞体験をより豊かにしたい人は、ぜひラーニングプログラムも忘れずにチェックしよう。

ここでは、タイムアウト東京英語編集部の視点でピックアップした5つの映像コンテンツを紹介する。自宅で過ごす時間が増えた今、自分の世界を広げられる手段としてぜひ参考にしてみてほしい。

「SHOKI -鍾馗-」 藤田善宏×益田市石見神楽神和会
Photo: ©Hajime Fukuma

「SHOKI -鍾馗-」 藤田善宏×益田市石見神楽神和会

島根県西部の石見地域に伝わる伝統芸能「石見神楽」。振付家でダンサーの藤田善宏が演出を務めた『SHOKI -鍾馗-』は、約30種の演目がある石見神楽のなかでも人気が高い「鍾馗」とコンテンポラリーダンスをコラボレーションさせた創作舞台だ。石見神楽の継承者とコンテンポラリーダンサーたちが舞台表現へと昇華させた神話の世界を楽しむことができる。

「鍾馗」は、唐冠をかぶり、茅の輪と聖なる剣を持つ「鍾馗(神)」が、全ての病の元である「疫神(鬼)」を退治するという物語。動画を視聴したタイムアウト東京英語編集部のタベア・グロイナーは「英語字幕の対応があったのはもちろん、物語のあらすじが動画の最初に説明されたので、難なく話の展開を追うことができました」と話す。

『石見神楽』の演目は、通常古語で披露されるため、日本語のネイティブであっても内容を理解するのはなかなか難しい。しかし、今回は英語字幕に加え、現代語に訳された日本語字幕が付いたものもあるので(登場人物のセリフを除く歌の部分は、演出の都合上、神楽で受け継いできた台本そのままを字幕にしている)、日本語のネイティブにとってもこれまでとは違った感覚で楽しめるはずだ。

舞や踊りのダイナミックさは生で観るよりも半減してしまうかもしれないが、しっかりと内容を理解できるのは、オンライン鑑賞ならではの魅力である。

『「SHOKI -鍾馗-」 藤田善宏×益田市石見神楽神和会』の視聴ははこちら
上映時間:63分
料金:無料
アクセシビリティ:日本語字幕(現代語訳)、バリアフリー字幕(現代語訳・オリジナル版古文)、英語字幕

ネルケンライン@京都 ドキュメンタリー emuralabo/江村耕市
Photo: Theatre for All

ネルケンライン@京都 ドキュメンタリー emuralabo/江村耕市

ドイツの世界的振付家、故ピナ・バウシュの振付作品『ネルケンライン』(1982年)を京都で踊る姿を収めたドキュメンタリー。

インクルーシブでアクセシブルな社会を表現した『ネルケンライン』は、さまざまな年齢や能力を持つ人々によって、世界中で上演されている作品だ。振り付けは、四季を感じさせるいくつかのシンプルなジェスチャーで構成されており、参加者は列を作り、ルイ・アームストロングの『ウエスト・エンド・ブルース』に合わせて体を動かす。

40分に及ぶこのドキュメンタリーでは、ロームシアター京都と平安神宮の広々とした空間を舞台に、この有名なラインダンスを披露するまでの過程を見ることができる。グロイナーは「『ネルケンライン』からは、完璧に踊らなくてもいいんだ、ということが伝わってきます。参加者が楽しんで、自分を表現することに重点が置かれているのが印象的でした」とコメント。

カラフルな衣装に身を包み、心のままに踊る参加者を見れば、きっとあなたも体を動かさずにはいられなくなるはずだ。

『ネルケンライン@京都 ドキュメンタリー emuralabo/江村耕市』の視聴はこちら
上映時間:40分
料金:無料
アクセシビリティ:日本語字幕(かんたん版)、英語字幕、英語字幕+かんたん日本語字幕

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落語ミュージカル「お菊の皿」 金原亭世之介&RAGG
Photo: ©2018 King Production Co.Ltd.

落語ミュージカル「お菊の皿」 金原亭世之介&RAGG

落語家の金原亭世之介と、彼が率いるバンドRAGGによる落語ミュージカル。古典落語の『お菊の皿』を現代風にアレンジしたもので、落語の語りと、その場面を思わせる歌詞が付けられたオリジナル曲の演奏を組み合わせながら話が進んでいく、ユニークな作品だ。

今回の字幕は、表示されるテンポや効果音、英語表現での面白さなども考えながら制作されたものだそうで、グロイナーも「これは面白いですね」と楽しげに話す。

「もとの物語は非常に恐ろしいものですが、この新しい『お菊の皿』はコメディーの要素がたっぷり入っていました。また、効果音や照明効果が物語全体にもたらす雰囲気の変化を強調していたのも面白かったです。英語字幕で鑑賞しましたが、噺家(はなしか)の砕けた口調や、異なる登場人物を声色で演じ分けていたことで、噺家の遊び心も感じることができました。上映前には落語自体の説明が英語であったので、落語初心者にも易しい作品ですね」

金原亭世之介の噺の力はもちろん、時々登場するポップなアニメーションやキャッチーな曲……。鑑賞を進めるにつれて、きっと誰もがこの唯一無二の落語ミュージカルにじわじわとはまってしまうだろう。

『落語ミュージカル「お菊の皿」 金原亭世之介&RAGG』の視聴はこちら
上映時間:56分
料金:1,000円(単品での購入の場合、視聴可能期間は購入から10日間)
アクセシビリティ:バリアフリー日本語字幕、英語字幕

「僕がうまれた日」 たんぽぽの家アートセンターHANA
Photo: les contes

「僕がうまれた日」 たんぽぽの家アートセンターHANA

奈良市の市民団体、コミュニティアートセンター、福祉施設から成る「たんぽぽの家アートセンターHANA」が毎週行っている演劇プログラム『HANAPLAY』のなかで創作された作品。

物語は、参加している障がいのあるメンバーがこれまでに経験した出来事と、かつて一緒に演劇を創作し、数年前にこの世を去った松本圭示の人生を重ね合わせてできたものだ。いくつかのエピソードで構成されており、白い衣装で松本を表現する出演者が観客を導いていく。

視聴したグロイナーは「劇中では、現在の劇団員が学生時代や沖縄旅行での面白いシチュエーションなど、過去の出来事を再現していきます。最後は松本さんが亡くなった日で終わりますが、松本さんの写真が背景のスクリーンに投影されるなか、出演者の一人が誰もいない彼の車椅子に花束を置き、祈るシーンが印象的でした」と話す。

実体験に基づく内容だからこそハッとするところも多いが、クスッとしてしまう演出が随所に盛り込まれており、彼らのパーソナルな部分がのぞけるのも面白いところだ。

『「僕がうまれた日」 たんぽぽの家アートセンターHANA』の視聴はこちら
上映時間:約57分
料金:1,000円(単品での購入の場合、視聴可能期間は購入から10日間)
アクセシビリティ:バリアフリー日本語字幕、英語字幕

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MIDNIGHT WALK tour / TOKYO 2020 SIDE CORE
Photo: Theatre for All

MIDNIGHT WALK tour / TOKYO 2020 SIDE CORE

「風景にノイズを起こす」をテーマに、作品制作やキュレーションを行うアートチームSIDE CORE。この作品は、彼らが実際に夜の街を歩きながら、ストリートとアートを読み解いていく『ナイトウォーク』を映像化した作品だ。

ワタリウム美術館からスタートするこのツアーは、グラフィティやアート作品、壁画、建築などに注目しながら渋谷まで夜の散歩を楽しむというもの。電柱に貼られたKAWSのステッカーや、愛らしい看板シリーズで知られるドイツ人アーティスト、デニス・フックス(Dennis Fuchs)の作品、日本人アーティストのリー(Ly)が手がけた壁画、日常生活の果てにできたのであろう謎の「歯ブラシの木」など、街に潜む大小さまざまな作品が登場する。

グロイナーも「原宿はかつてグラフィティのメッカでしたが、『2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会』までにほとんどの作品が除去されました。SIDE COREのおかげで、アメリカ人現代アーティストで壁画家のエスポ(ESPO)や、フランス人ストリートアーティストのインベーダー(Invader)らによる、最後の残りわずかな作品を見つけることができました」と、作品を通して夜のアート散策を楽しんだ様子。

SIDE COREのメンバー、高須咲恵、松下徹、西広太志の会話には、作品やアーティストの作風などについての話はもちろん、実際に歩いている場所の歴史や文化、背景といった情報も盛り込まれているので、原宿や渋谷という街をディープに再発見できるというのも面白いところ。街中にひそむあらゆるストーリーに出合う、宝探しのような時間だ。

『MIDNIGHT WALK tour / TOKYO 2020 SIDE CORE』の視聴はこちら
上映時間:88分
料金:1,000円(単品での購入の場合、視聴可能期間は購入から10日間)
アクセシビリティ:バリアフリー日本語字幕、多言語字幕(英語・繁体字) 
※2021年6月23日(水)〜 8月23日(月)の配信 

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