東京、エッグベネディクト

東京、エッグベネディクト10選

サラベス、GHG、ローズベーカリー、NYの老舗から東京在住外国人に人気の店まで

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
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Text by 山田友理子

『エッグベネディクト』といえば、アメリカではブランチメニューの定番ともいえる卵料理。トーストしたイングリッシュマフィンに、ポーチドエッグ、カナディアンベーコンを載せ、オランデーズソース(卵黄とレモンの絞り汁、溶かしバターを合わせた、コクと酸味を味わうソース)をかけるのが一般的だ。ベーコンの代わりにハムやスモークサーモンを使ったり、ほうれん草やアスパラガスなどの野菜を合わせたりと、素材の組み合わせは店や作り手によってさまざま。しかし、どんな組み合わせであっても、エッグベネディクトの肝となるのは卵の火入れと、オランデーズソースの質。ホテルのダイニングであれば比較的どこでもエッグベネディクトに出会えるが、ここでは比較的小規模な店を中心に、スタンダードなエッグベネディクトから、オリジナリティ溢れる変わり種エッグベネディクトまで、東京都内で美味しい一皿を味わえる店を10軒紹介する。
※2015年5月18日に情報アップデート

NYの朝食の女王による完璧なエッグベネディクト
  • レストラン
  • 新宿
  • 価格 2/4

2012年11月のオープン以来、今でも連日賑わうSarabeth'sだが、ポーチドエッグの美しいフォルムと完璧な火入れ、上品な酸味で滑らかな仕上がりのオランデーズソースは、さすが女王の貫禄といったところ。付け合わせがハッシュブラウンではなく、シンプルなグリーンリーフのサラダというのも、ヘルスコンシャスなアッパーウエストサイドらしいスタイル。自家製スモークハムを使った、定番の『クラッシック エッグベネディクト』も美味だが、スモークサーモンのエッグベネディクトもおすすめ。NY本店と比べてしまうと商業ビル内の店舗だけに、客席同士の間隔が近すぎて、落ち着いて食事ができないのが玉に瑕ではあるが、それでもやっぱり美味しいのだからしょうがない。

ベーコンやハム、野菜など豊富なチョイスを楽しむなら
  • レストラン
  • 多国籍料理
  • 渋谷
  • 価格 2/4

恵比寿、原宿の店舗を通じて、かれこれ10年以上に渡って東京在住の外国人から支持されるGOOD HONEST GRUB(グッドオネストグラブ)。エッグベネディクトの提供は週末と祝日のブランチのみだが、ここの特徴は卵を2個か3個(!)か選ぶことができるうえ、具材のチョイスが豊富なこと。定番のハムやベーコンに加え、ローストオニオンやナスのグリル、アボカドなど、野菜が多いのが嬉しい。付け合わせは、ハーブと塩気がきっちり効いたほくほくのハッシュブラウン。また、オランデーズ好きならば、プラス200円でソース多めというオーダーも可能だ。カロリーのことは気にせず平らげよう。人なつこいサービスのスタッフも魅力のひとつ。

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ちょっとハイエンドな変わり種を味わうなら
  • レストラン
  • 渋谷
  • 価格 2/4

CICADAやT.Y. Harbor Breweryを手がけているデイビッド・キッドの最新レストラン。コンセプトは「アーバン・チョップハウス」。穀物飼育のオーストラリア産アンガスビーフや地鶏、ロッホファイン サーモンなどを炭火で絶妙に調理してくれる。beacon(ビーコン)は飾り気がなく洒落た雰囲気を持つ。セラーには各種新世界ワインが並び、隣接するバーでは美味しいカクテルが味わえる。祝いごとや接待にピッタリな空間だ。 特集記事 東京、エッグベネディクト10選

4. 【閉店】Kimono Wine Bar and Grill

かつて、東京在住の外国人から絶大な人気を誇っていた表参道のレストラン、Fujimamasを忘れられない人は、きっとKimono Wine Bar and Grillのエッグベネディクトを好きになるはず。日曜のブランチメニューにのみ登場するエッグベネディクトには3種あるが、ここで絶対に食べたいのは『ケイジャン風スパイシーアンドゥイユ』を使ったエッグベネディクトだ。アンドゥイユとは、ケイジャン料理で用いられるソーセージのことだが、同店のそれは自家製。ちょっと塩気がきついものの、噛み締めるとスパイスの香りと肉汁が口中に広がり、そこに卵とオランデーズのまろやかな味が加わって非常に美味しい。Sarabeth'sのエッグベネディクトが上品な美味しさとすれば、こちらは骨太でパンチの効いた美味しさと言えるだろう。

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パンケーキだけでは終わらない
  • レストラン
  • アメリカ料理
  • 新宿
  • 価格 1/4

2013年1月にオープンしたSlappy Cakesは、自分で焼くスタイルのパンケーキをはじめ、スイーツ系のメニューに人気が集まっているが、ポートランド本店同様、オールデイダイニングを謳っているだけに、パンケーキ以外の朝食メニューを終日楽しめるのが特徴。自家製のイングリッシュマフィンに、ソテーしたほうれん草、生ハム、ローストガーリックとドライトマトのピュレを載せ、ポーチドエッグとオランデーズソースを添えた『スラッピーベネディクト』は、風味豊かな一皿でおすすめ。パンケーキだけの店ではないのだから。

  • レストラン
  • カフェ・喫茶店
  • 銀座
  • 価格 2/4

丸の内、吉祥寺に続くローズベーカリーの一番新しい店舗の銀座店では、ブリオッシュをトーストし、ほうれん草、ベーコン、卵2つ分のポーチドエッグを乗せ、さらりとゆるめのオランデーズソースをたっぷりとかけたエッグベネディクトが楽しめる。バターの香りが芳醇なブリオッシュは厚めにスライスしてあり、溢れ出す黄身とオランデーズをたっぷり絡めて味わえる。付け合わせはベイクドトマトとインゲン、ジャガイモと、一般的なアメリカ風ブランチメニューとしてのエッグベネディクトよりも野菜が多めなところは、日本人には嬉しい。週末のみの提供だが、銀座で美味しい朝食をとれる店が少ないことを考えると、知っていると重宝する店と言える。

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六本木のオープンエアな空間で食べるなら
  • レストラン
  • 六本木
  • 価格 2/4

けやき坂を1本入ったところにあるLauderdale(ローダーデール)では、土日祝のブランチメニューでエッグベネディクトが楽しめる。ここでは、『ベーコンとサーモン』、『エビ・アボカドとたっぷり野菜とジャックチーズ』というように、異なる具材を一皿で楽しめるのが特徴的で、おすすめは自家製のコンビーフとラタトゥイユを組み合わせた『ホームメイドコンビーフとベジタブル』。ラタトゥイユと卵の相性がいいのは誰もが知るところだが、そこにオランデーズソースが意外なほどマッチしており、なかなかオツな味だ。天気のいい日はぜひテラス席を予約したい。スタッフのサービスも気持ちがいい。

8. 【閉店】ウエストパークカフェ

ウエストパークカフェの1号店は、相変わらず代々木上原界隈では外国人から人気のようだ。時たま雑なサービスが見受けられるものの、いつでも安定感のあるアメリカ風の料理が味わえる。土日祝のブランチでは、定番の『エッグスベネディクト』と、ハムの代わりにソテーしたほうれん草を使う『エッグスフロレンタイン』の2種が楽しめる。春から秋にかけては、窓を開け放って営業するため、開放感のある雰囲気を楽しみながらカジュアルに食事ができる。

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東京駅で食べたくなったら
  • レストラン
  • アメリカ料理
  • 京橋
  • 価格 2/4

ニューヨークはトライベッカの人気店Bubby'sが、横浜、赤坂に続いて、2012年6月に東京駅の八重洲地下街に出店している。同店のエッグベネディクトは、イングリッシュマフィンにハム、ポーチドエッグ、オランデーズソースというスタンダードなもので、付け合わせはジャガイモとタマネギをじっくりソテーしたホームフリット。東京都内では、週末のブランチメニューでのみエッグベネディクトを提供している店が多いなかで、平日でも気軽に、しかも東京駅直結という便利なロケーションでエッグベネディクトが楽しめるのはうれしい限り。

ファミレスで味わうなら
  • レストラン
  • 桜新町

ここまで紹介してきたエッグベネディクトは、比較的海外のそれを思わせるたっぷりしたボリュームのものが多かったが、ロイヤルホストでは日本人にはちょうどいいボリューム感のエッグベネディクトが、なんとたったの691円で楽しめる(セットの場合は896円)。カリッとトーストしたイングリッシュマフィンに、1つはポーチドエッグ、ハム、ソテーしたほうれん草とオランデーズソース、もう1つにはレタスとトマト、キャベツと蒸し鶏の入ったコールスローが乗るというもの。2つのうち一方を野菜主体でカロリーを抑えつつさっぱりとまとめ、小さめのハッシュポテトを添えることで、ちょっとだけイモが食べたいというささやかなジャガイモ欲を適度に満たしてくれるバランス感と値付けは、日本のファミレスならではのクオリティと言える。

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