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「トビタテ」有志による能登半島地震復興応援イベントを実施

今と未来、さまざまな支援の形について意見交わす

編集:
Time Out Tokyo Editors
テキスト::
Aya Hasegawa
画像提供:能登半島地震復興応援イベント主催 トビタテ生有志団体
画像提供:能登半島地震復興応援イベント主催 トビタテ生有志団体
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トビタテ!留学JAPAN」(以下、トビタテ)は、文部科学省が2013年にスタートした、官民協働の留学促進キャンペーンだ。第1ステージ(2013~2022年度)では、意欲と能力ある日本の大学生や高校生約9500人が採択され、海外へと飛び立った。2023年度から新たなビジョンおよびコンセプトを掲げた第2ステージ(2023~2027年度)を実施中だ。

画像提供:能登半島地震復興応援イベント主催 トビタテ生有志団体
画像提供:能登半島地震復興応援イベント主催 トビタテ生有志団体

この制度を使って留学を経てさまざまな場所で活躍する若手人材の間では、同窓会組織を運営するなど、さまざまなムーブメントが起こっている。2024年1月1日に起きた能登半島震災においても、寄付の呼びかけや現地への訪問活動など、トビタテのOB・OGから支援の輪が広がっている。

その一環として、能登の「いま」に迫る「能登半島地震 復興応援イベント」が、3月9日、東京・紀尾井町で実施。オンライン(Zoom)でも中継するハイブリット開催となった。イベントには、自身も被災しながら、能登の現場で支援活動に取り組むトビタテ生を含む能登の若手キーパーソンを招き、忌憚(きたん)のないトークが繰り広げられた。

イベントは、「1部 能登の“いま”について」「2部 能登の”みらい”について〜これからしたいこと、してほしいこと、一緒にしていきたいこと〜」「3部 ご支援・活動協力のご案内〜 ”今/これからできる”支援の形(具体的なボランティア募集、活動協力依頼について)」の3部構成で行われた。

画像提供:能登半島地震復興応援イベント主催 トビタテ生有志団体
画像提供:能登半島地震復興応援イベント主催 トビタテ生有志団体

​1部では、能登半島震災発生から現在までを時系列をたどりながら、被災地の現状や、どのような課題が発生しているかを紹介。被災しながらも現地で支援活動を続けているOBらが、それぞれの活動と現地のリアルについて語った。

震災後、1週間はビニールハウスに滞在している避難者もいたという。また、当日は緊急車両だけで道路に渋滞ができていて、本来1時間ほどの移動に4時間を要したそうだ。

輪島で漆芸を行っているトビタテOBはカーナビで、自宅兼工房が燃えていることを知った。飼い猫2匹を失ったが、現在、個人でペット同伴ソーラーシステムハウスの運営を行っており、3世帯が滞在しているという。

画像提供:能登半島地震復興応援イベント主催 トビタテ生有志団体
画像提供:能登半島地震復興応援イベント主催 トビタテ生有志団体

​2部は、被災地の中から、そして外から、それぞれの場所にいる若者が自ら声を挙げ、 「立ち上がろう」とする動きが出ている中で、短期的・今すぐにでも必要な支援についてや、東京から何ができるのかといったことをテーマにトークが繰り広げられた。

震災当初は避難所に入れない人も多く、避難所の外まで人があふれていたそうだ。実際に報道されている数字以上に関連死はあるはずだという声も上がった。

特別講話を行った横田浩一(横田アソシエイツ代表取締役、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授)は、現段階での民間ベースの支援は素晴らしいとした上で、東日本大震災の釜石市を成功例に挙げながら、被災地がよりオープンになり、女性や子どもの声に積極的に耳を傾けるなど、多様性を受け入れることが必要と発言。さらに、「今の時点では難しいかもしれないが、支援をすべて受け入れるのではなく、自分たちの方向性に合った支援を受け入れていくことが大事」だと話した。

画像提供:能登半島地震復興応援イベント主催 トビタテ生有志団体
画像提供:能登半島地震復興応援イベント主催 トビタテ生有志団体

3部では、実際に現地で活動しているOBたちらのパネルディスカッションを通して、現地での活動・オンラインでの活動、それぞれでどのような支援を求めているのかを説明。能登空港の存在を意外と知らない人がいるが、じつは能登へのアクセスは決して難しくないこと、娯楽が少ない中で差し入れがありがたいということ、一方で、東日本大震災同様、震災後の犯罪が頻発していたことなどが話題になった。

画像提供:能登半島地震復興応援イベント主催 トビタテ生有志団体
画像提供:能登半島地震復興応援イベント主催 トビタテ生有志団体

報道ではあまり聞くことのできない現地のリアルな声や専門家の分析は、多くの人にとって、自分自身がこの震災にどう向き合うかを、改めて考えるきっかけになったはずだ。トビタテ生の有志らは、引き続き支援を継続しながら、今後につながる取り組みの実施も計画しているという。

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