Satologue Ome
画像提供:沿線まるごと株式会社「Satologue」の施設イメージ(スケッチ)

奥多摩に「沿線まるごとホテル」が誕生、設計はguntûの堀部安嗣建築設計事務所

ランドスケープは空庭の彌永秀一、2024年3月オープン

テキスト:
Genya Aoki
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2024年、JR青梅線沿線が大きく変わるだろう。鳩ノ巣駅近隣エリアにレストランと客室を含む宿泊施設「Satologue Ome」が開業する。設計は、瀬戸内海に浮かぶ移動式ホテル「ガンツウ(guntû)」を手がけたことで知られる堀部安嗣建築設計事務所が担当。ランドスケープは「エヴァム エヴァ ヤマナシ(evam eva yamanashi)」の外構などをデザインした造園チーム・空庭の彌永秀一が手がける。

Satologue Ome
画像提供:沿線まるごと株式会社「Satologue」の施設イメージ(スケッチ)

これは「沿線まるごとホテルプロジェクト」の中核を担うブランド「Satologue.」の最初の施設となる。同プロジェクトは、JR東日本の駅舎や鉄道施設などをホテルのフロントとして活用するほか、沿線集落の空き家をホテルの客室に改修し、地域住民が「ホテルのキャスト」となって接客・運営を行うというもの。運営するのは、全国で地域活性化やビジネス創出を支援するさとゆめと、東日本旅客鉄道(JR東日本)の共同出資会社である沿線まるごと株式会社だ。

Satologue Ome
画像提供:沿線まるごと株式会社

ブランドのコンセプトは「里とつむぐ、物語。」。ホテルが立地する地域の歴史・文化・自然や、地域を思う人々の営みといった土地のストーリーの語り部となり、ホテルの空間やサービス、アクティビティの中で感じることで、宿泊者にとって「ふるさと」のような存在になってほしいという意図が込められている。

Satologue Ome
画像提供:沿線まるごと株式会社

レストラン棟は古い木造家屋を改築。地元の食材を使った懐かしくも新しい料理をふるまう。古い倉庫を改築して薪(まき)サウナを設置するほか、清らかな川の水を引き込んだ水風呂も楽しめる。宿泊棟はツインルーム4室で、夜は火を囲み、川のせせらぎを聞きながら人と人、人と自然が向き合える場になる。2025年には、一棟貸しの新たな客室棟も開業するという。

その土地まるごとを滞在空間としてデザインした新たな試みは、どのように花開くのか。今から開業が待ち遠しい。

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