Photo: Kisa Toyoshima
日本酒量り売りと角打ちを兼ねた1階(Photo: Kisa Toyoshima)

1棟まるごと日本酒が楽しめる、ネオレトロな「ぽんしゅビルヂング」が登場

角打ちや量り売り、日本酒セミナーが体験できる門前仲町の注目スポット

編集:
Genya Aoki
テキスト:
Tomomi Nakamura
広告

門前仲町に2022年2月11日、さまざまな形で日本酒を堪能できる4階建てのビル、ぽんしゅビルヂングが誕生した。1階は日本酒量り売りと角打ちを兼ねたスペース、2階はイートインスペース兼日本酒セミナー会場、3階はカウンター席兼キッチンスタジオ、4階は個室席、これからオープン予定という屋上はバーベキュー会場というユニークな構成だ。

イートインスペース兼日本酒セミナー会場の2階(Photo: Kisa Toyoshima)
イートインスペース兼日本酒セミナー会場の2階(Photo: Kisa Toyoshima)

店内はビンテージビルの下地を生かした空間にネオンサインやスタイリッシュなペンダントライトが配され、ネオレトロなテイストの空間に仕上がっている。

カウンター席兼キッチンスタジオの3階(Photo: Kisa Toyoshima)
カウンター席兼キッチンスタジオの3階(Photo: Kisa Toyoshima)

同店は会社員時代に酒蔵巡りが趣味だったという鈴木登子が人形町の日本酒専門店 ぽんしゅ家に続き、満を持してオープンした店舗。コロナ渦で次々と廃棄処分になる酒を目の前に「どうやったら気軽に手に取ってもらえるか」と考え、少量ずつ持ち帰りできる量り売りを思いついたところからビル1棟丸ごと構想がスタートした。

『こびん』150ml(+100円)、『ちゅうびん』300ml(+110円)、『おやびん』450ml(+120円)(Photo: Kisa Toyoshima)
量り売り用のオリジナル瓶。左から『おやびん』『ちゅうびん』『こびん』(Photo: Kisa Toyoshima)

ここで購入できる量り売り専用のオリジナル瓶は、150ミリリットルの『こびん』(+100円)、300ミリリットルの『ちゅうびん』(+110円)、450ミリリットルの『おやびん』(+120円)の3サイズ。瓶に描かれたイラストやサイズの呼び方をかわいくすることで女性も思わず持ち帰りたくなるような量り売りを目指しているという。

扱う日本酒の一例(Photo: Kisa Toyoshima)
扱う日本酒の一例(Photo: Kisa Toyoshima)

全国津々浦々から仕入れる日本酒は常時150~200種をラインアップ。店主の目利きによる希少な銘柄を多く取りそろえる。料理は元ザ・リッツ・カールトンの副料理長が監修する。日本酒に合わせて和の要素を取り入れつつ、視覚的にも楽しめるメニューが並ぶ。

『照り焼き鶏レバーペースト クリームチーズ』(880円)(Photo: Kisa Toyoshima)
『照り焼き鶏レバーペースト クリームチーズ』(880円)(Photo: Kisa Toyoshima)

冷菜は見た目も華やかな『照り焼き鶏レバーペースト クリームチーズ』(880円)がいちおし。濃厚なレバーペーストと滑らかなクリームチーズ、食感も楽しい照り焼き鶏の組み合わせに、箸が進むこと間違いなしだ。これに合わせる日本酒は、キレのある酸と酵母の香りが特徴的な『キメラ』(グラス75ml 660円)を合わせるのがおすすめ。白・黒・黄の3種のこうじを使用した存在感のある味わいは癖の強いレバーペーストにもぴったりである。

『旬野菜素揚げ 酒盗あんかけ』(880円)(Photo: Kisa Toyoshima)
『旬野菜素揚げ 酒盗あんかけ』(880円)(Photo: Kisa Toyoshima)

アボカドをはじめ、素揚げした5種の野菜と薄口だしの優しい味わいにほっとする『旬野菜素揚げ 酒盗あんかけ』(880円)も外せない。あんかけに入った酒盗が絶妙なアクセントになっており、ひと味違う旬野菜の楽しみ方が体感できる。ペアリングするなら、アメリカで製造された『カウボーイヤマハイ』(グラス75ml 550円)で。ステーキに合う日本酒として生み出されたという酒は、しっかりとした酸味が口の中の油をスッと切ってくれる。

『新たまねぎのすり流しはまぐりチャウダー』(880円)(Photo: Kisa Toyoshima)
『新たまねぎのすり流しはまぐりチャウダー』(880円)(Photo: Kisa Toyoshima)

締めの一品は旬の新タマネギを使用したポタージュ、『新たまねぎのすり流しはまぐりチャウダー』(880円)をオーダー。新タマネギのシャリっとした舌触りとクラッカーのパリッとした食感の対比が楽しい一皿だ。酒蒸ししたハマグリや新タマネギのうまみがたっぷりで、一度食べたらリピートしたくなるだろう。魚介と合わせるために作られた日本酒『海風土』(グラス75ml 770円)を合わせれば、白麹で醸したレモンのように爽やかな風味が、ハマグリの味をしっかりと引き立ててくれるだろう。

外観(Photo: Kisa Toyoshima)
外観(Photo: Kisa Toyoshima)

若い人や女性をはじめ、これまで日本酒にあまり接点がなかった多くの人に触れてもらうため、今後は蔵元の日本酒セミナーや発酵家のワークショップも行い、日本酒を楽しむために全国から訪れる人を増やしていきたいという。ひとり飲みや友人と乾杯したい時はもちろん、日本酒について知識を深めたい人にも、ぜひ一度足を運んでみてほしい。

ぽんしゅビルヂングの詳細情報はこちら

関連記事

イノベーティブな料理が続々、新感覚の角打ち割烹 三才が中野に誕生

恵比寿の体験型ワインショップ&バーで自分のための一本を

日暮里の住宅街にクラフトビール醸造所が誕生

この春、亀戸駅前に新商業施設「カメイドクロック」がオープン

柔らかな貝だしが染みる、京都発の人気ラーメン店が銀座にオープン

 東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら

最新ニュース

    広告