Photo: Sean Pavone/Dreamstime
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京都がオーバーツーリズム対策でバス1日券の販売廃止へ

混雑の緩和と地下鉄との並行利用を促進

Emma Steen
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Emma Steen
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旅行者の数がコロナ禍以前のレベルに戻る中、京都はジレンマに直面している。観光客が増え地元企業が潤うのは喜ばしいことだが、オーバーツーリズムによる街の過剰な混雑は地元住民にとって迷惑な話だ。京都市は移動手段を見直すことで観光客による混雑を緩和しようと、さまざまな対策に取り組んでいる。

その一つが、都心部のバスが700円(子ども350円)で乗り放題になる「バス1日券」の販売廃止だ。1995年に導入されたこの乗車券は京都市内の移動に便利で、観光客から人気があった。しかし観光客がバス停に長蛇の列を作り、地元の人々がバスに乗り切れない状況が多発していたという。

京都市は、2023年9月末に1日券の販売を廃止し、2024年3月以降はパスの利用も停止することを発表。代わりにもともとあった「地下鉄・バス1日券」(1,100円、子ども550円)への利用の切り替えを進めている。

乗車券は、京都の地下鉄や市バス、京阪バス、京都バス、JR西日本バスの一部路線が1日乗り放題で、運賃がリーズナブルになるというもの。バスだけでなく地下鉄の利用を促進することで、公共交通機関の混雑が緩和される見込みだ。

今年こそは旅行をしたい、と計画を立てている人は多いはず。しかし、旅行先では地元の住民に迷惑をかけず、最低限のマナーも心がけるべきだろう。

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