アンディ・ウォーホルの写真作品展がニューヨークで開催

フォトグラフィスカで、2021年9月10日から

Shaye Weaver
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Shaye Weaver
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ニューヨークの写真美術館、フォトグラフィスカ(Fotografiska)で、2021年9月10日(金)から、アンディ・ウォーホルの写真作品をフィーチャーした展覧会『Andy Warhol: Photo Factory』が開かれる。

同展はウォーホルのニューヨークのスタジオ、ファクトリーをオマージュしながら、彼の人生と仕事の内側を紹介。どのようにして彼が写真の「実験」を行い、その後の代表作であるシルクスクリーン作品、肖像画、商業作品へどうつながっていくのかが理解できる展示になるという。

Dolly Parton Andy Warhol at Fotografiska
Photograph: courtesy The Andy Warhol Foundation for the Visual Arts, Inc. Licensed by Artist Rights Society (ARS), New York | Dolly Parton

見ることのできるシリーズは以下の通り。

有名人、アーティスト、友人のポラロイドポートレート

デボラ・ハリー、ジャン=ミシェル・バスキア、ドリー・パートン、グレース・ジョーンズ、キース・ヘリング、ジョルジオ・アルマーニなどのポートレート写真が出展。

ほかに注目するべきは、9枚のポラロイド写真で構成される『Ladies and Gentlemen』。このシリーズの被写体になっているのは、マーシャ・P・ジョンソンのように、ウォーホルがお金を払ってポーズをとってもらったトランスジェンダーの女性、ドラァグクイーン、公民権運動のアイコンたちだ。また一方で、匿名女性のポートレートも含まれていて、彼女たちの人生や時代を知る親密度の高い写真となっている。

さらに、物象やヌードモデルの胸部を撮影したポラロイド写真も展示される。

あまり知られていないユニークなゼラチンシルバープリント

ウォーホルが自分の創作過程や友人、そしてホテルのロビーやルームサービスのトレイなど、周囲の環境を撮影した作品。

出版物のために制作したポラロイドのコラージュ

Vogue ParisやMondo Uomoのために制作したもの。

1960年代半ばに16ミリフィルムで撮られた『Screen Tests』シリーズ

ウォーホルがプライベート時間に撮影した『Screen Tests』シリーズから生まれた、『Archie and George with Coca Cola』『Lou Reed』などの4作品が上映される。ニューヨークのカルチャーシーンで活躍する人々をクローズアップで捉えたモノクロのショートフィルムであり、ポートレート作品だ。

1960年代にタイムズスクエアで撮影されたフォトブース写真

ウォーホルの最晩年に取り組んだ「縫合写真」シリーズから。1987年に亡くなる前、彼が発表した最後の作品となる。4枚、6枚、12枚など、連続した数でプリントを物理的に縫い合わせ、彼の特徴である反復を取り入れている。

展示される作品総数は120以上。そのうち20作品は、ハリウッドの​​NeueHouseで行われたこの展覧会のプレビューイベント以外では公開されたことのない貴重な作品となっている。

キュレーターで作家、写真評論家のヴィンス・アレッティは、ウォーホルと写真について次のように語っている。

「ウォーホルは落ち着きがなく、執拗(しつよう)。彼は写真を気に入り、間もなく自分のカメラを手に入れました。依頼されたものもそうでないものも含めて、彼がシルクスクリーンで描いた肖像画は全て、ポラロイドがもとになっています。ウォーホルが撮影したのは、ドリー・パートン、キース・ヘリング、ジェーン・フォンダ、ペレなど、刻々と変化するセレブリティーや、ニューヨークのドラァグクイーン、写真のために服を脱ぐのが大好きな美少年たちでした」

この展覧会はウォーホル作品を新たな視点で見ることができ、親密度が高くあまり知られていない有名人の一面を、これまでにない方法で見ることができる素晴らしい機会となるだろう。

原文はこちら

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