ロボットがお経を読む新たな葬儀サービスが登場。芳名帳の電子化、葬儀のライブ配信も

テキスト:
Hiroyuki Sumi
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葬儀と聞いてどんな風景を思い浮かべるだろう。親類縁者が涙をこらえて列に並び、お坊さんのお経が響き渡るなか、順番に焼香をあげていく。そんなイメージを抱く人が多いかもしれないが、次に葬儀に参列するときには、お坊さんをよく見てほしい。お坊さんは人間とは限らない。

プラスチック成形を手がけるニッセイエコがこのほど、ITを活用した新たな葬儀サービスを発表した。ロボットによる読経や、芳名帳の電子化など、現代の技術を使った葬儀の形を提案している。

特に大きな話題を呼んでいるのが、ヒト型ロボット『Pepper(ペッパー)』がお経を読む『ロボット導師』。「菩提寺がない」「檀家制度にとらわれたくない」などの声に応えて生まれた。葬儀や法事法要、戒名授与など様々な場で、宗派に合わせたお経を読んでくれる。また、手書きが当たり前だった芳名帳も電子化。香典の集計など、帳場での作業負担を軽減できる。インターネットを介したライブ配信サービスも導入。葬儀に参加できない人も、スマートフォンやタブレット端末を使えば、疑似参列ができるようになる。

今後は寺院向けの『ロボット導師』貸し出しサービスも検討されており、『Pepper』が副住職となって日々の勤行を行うなど活用法は様々。担当者は「檀家数が右肩下がりのなかで、子どもたちに説法や法話などを聞かせるといった使い方を通し、お寺や仏事への関心を高めるのに役立ててもらえれば」と話している。

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