TOYOMUがミツメ、蓮沼執太らをミックス。東京公演間もなく

テキスト:
Kunihiro Miki
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2016年5月27日(金)にリキッドルームにて行われるライブイベント『Song For A Future Generation』に出演する京都のビートメイカー/プロデューサーTOYOMUが、同イベントの出演者たちの楽曲を使用したミックスを発表した。ミツメ、蓮沼執太、Taquwami、jan and naomiといったそれぞれが異なるシーンで活躍するアーティストたちの楽曲を、自身のトラックも交えつつミックスした約40分の音源『Song For A Future Generation TOYOMU mix』は、『KKBOX』にて配信中だ。

Kanye Westの話題作『The Life Of Pablo』のオマージュ作品『印象III:なんとなく、パブロ』を今年3月に制作し、海外の音楽メディアを騒がせたTOYOMUだが、年内にはオフィシャルな新作のリリースも予定しているという。今回のリキッドルーム出演は彼の才能をいち早く確かめる絶好の機会となりそうだ。今回のミックスについて、本人からコメントが届いたので、以下に紹介したい。

Q:今回の共演するミツメ、蓮沼執太、Taquwami、jan and naomi。彼らの音楽についてはあらかじめどんなイメージを持っていましたか。

TOYOMU:まず最初にTaquwamiさんに関してはSNSなどですでに知っていましたが、「すごい曲を作る人」という印象だけがぼんやりとありました。なので、今回ミックスを作るにあたって初めてしっかり音源を聴かせてもらいましたが、強烈な印象を受けました。映画などで使われていそうな壮大なオーケストラを思わせる曲調と音の解像度にただただ圧倒されたという感じです……。ライブを見るのがとても楽しみです。

jan and naomiさんは、今回共演させていただくということで初めて二人の音楽を聞きました。静かさを追求しているように僕には聴こえました。最小限の楽器で楽曲を構成するのはとても難しいことだと思うので、楽曲からは微細なバランス感覚を感じました。

ミツメさんも、名前は聞いたことがありましたが、今回初めて聴きました。演奏が渋くて、そこにインディロック/ポップ特有の声/メロディーをうまく落とし込んでいるな〜という印象を受けました。作品ごとの打ち込み要素の変遷なども面白かったです。

蓮沼執太さんもお名前を目にしたことはありましたが、音源を聴いたのは今回初めてです。音源を聴いて、すごくオーガニックな印象を受けました。エレピやフルートなどの生楽器の音色がそうさせているのだと思います。そして、歌に関してですが、僕は歌をまったく歌えないので、ああいうふうに自分の口から直接メロディーを作り出せるのは本当に羨ましいなと思うばかりです。


Q:今回のミックス制作の過程で、何か発見はありましたか。

TOYOMU:不勉強なもので、ほとんどの出演者の方の音源を僕はちゃんと聴いたことがありませんでした。しかし、今回のミックスを作るという機会にあたり、様々な種類の音楽を聴くことができたと思います。自分にはない、ということがとても多かったので、まずそこが大きな発見で新鮮でした。

僕はいつもミックスを作るのに『Ableton』を使っているので、リアルタイムのつなぎではない代わりに作り込みに時間を割きます。いつも考えるのはそれぞれの曲と曲との「共通点」です。まず、フライヤーを見れば分かると思いますが、今回の出演者の方々は本当に多種多様という言葉がとても合います。そうなると共通点は何か?ということに迷います。それに、僕は今回ほとんどの方の音源を初めて聴きますので、それまでの印象というのもありません。なので、一番の苦労したのは選曲です(逆に言えば、妙なバイアスがかかることなく作れたと思いますがいかがでしょうか……)。

最終的には共通点を見いだせたので、無事完成しました。生演奏であるか打ち込み音楽であるか、楽器を使っているか電子音楽であるか、などの共通点の対比などもあるので楽しんでいただけると思います。大変貴重な機会をありがとうございました。

 『Song For A Future Generation TOYOMU mix』の詳しい情報はこちら

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