パークホテル東京のアーティストインホテルをレポート

Park Hotel Tokyo

テキスト:Marcus Webb

 撮影:Keisuke Tanigawa

パークホテル東京は、2012年に31階フロア全室の壁をアーティストに開放し、「日本の美意識」をテーマに、そこで彼らが思うままの装飾を自由にできるようにすることを発表した。公募には100名を超えるアーティストからの応募があり、そこから31名が選ばれて、ホテルの壁において彼らのイマジネーションが奔放に表現されることとなった。それから4年が経過した今、その結果は驚きの光景となっている。ドアを開いた向こうには、墨で描かれた相撲力士、印象的な桜の花、鮮やかな色彩で旋律を奏でる妖怪が広がっているのだ。この光景をタイムアウト東京が紹介しよう。

『相撲』 木村浩之制作

まず最初に紹介する部屋は、木村浩之が手がけた相撲をテーマにした壮観なアーティストルームだ。この部屋は201212月に完成した最初のアーティストルームだ。墨を使ったモノクローム調の技巧で、素朴さのある魅力を生み出している。木村はこれまでに部屋に作品を描いたことはなく、作業を進めながら学び、その筆遣いで力士のダイナミックな動きが表現されている。壁を飾る偉大な相撲力士の名前が記載されたところに、彼は自分の名前も書き加えている。このような荷が重い任務を遂行し成功させたのだ。名前を書き加えたくなるのも当然だろう。

『城』水口和紀制作

部屋の中には、ほんの数週間で完成したものもあれば、それより時間のかかったものもある。水口は1年以上かけて部屋の制作を行ってきた。アーティストは制作期間中に部屋に滞在できるそうだが、水口が1年以上滞在しアート作品の制作を続けてきたのは、決して毎日の素晴らしい朝食やパリッとしたシーツが理由ではない。彼が描く複雑なラインや美しく幾層にも重ねられた色は、完成までに時間を要するのだ。見てみると分かるように、その出来栄えは完成を待つだけの価値がある。

『桜』大竹寛子制作

エディターの個人的なお気に入りはこれだ。大竹が描く壮麗な作品は、ピンク、ブルー、ゴールドが織り交ぜられ、心に安らぎを与えてくれる。部屋からは素晴らしい東京タワーの眺めも堪能できる。

『妖怪』馬籠伸郎制作

馬籠は日本の伝統ともいえる妖怪を明るいオマージュで描いており、それはまるで『ポケモンGO』のアナログ版のようにも見える。部屋に描かれた癒しの妖怪をすべて見つけることができるだろうか?電気コンセントを引き抜いたり、窓の外をじっと見つめていたりする妖怪が見つかるはずだ。奇抜な渦が描かれた天井は臆病な人には勧められないが、素晴らしい刺激を与えてくれる。

『侘び寂び』原こなみ

これまでにアーティストフロアにある31室のうち23室が完成し、残りの部屋も2016年末までに装飾が完了する予定になっている。次に完成予定の部屋は、原が手がける「侘び寂び」を表現したものだ。これは新たな傑作になるはずだ。

『祭り』 石原七生

たとえば、石原が描いた万華鏡のような「祭り」の部屋など、パークホテル東京のアーティストルームに滞在すると、宿泊料金は35,000円から50,000円ほどだ。このプロジェクトに関するより詳しい情報は、公式サイトで確認してほしい。

 

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