ブラジル気分が味わえるレストラン・バー8選

渋谷や四ッ谷、吉祥寺など、専門店で味わう情熱の味と音

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Kunihiro Miki
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2021年2月11日 新型コロナウイルスによる営業時間の情報を更新

北はインディオやアフリカ系、中部はポルトガル系、イタリア系のほかに日系人や中東系、南部ではウクライナやヨーロッパからの移民のほかに「ガウーショ(牛飼い)」がいたりと、移民の国としての歴史を持つブラジル。

食文化も各地方に特色があるが、世界的に知られる代表的なブラジル料理、たとえば、現地では水曜日や土曜日の昼食に出されるという豆と肉の煮込み料理「フェイジョアーダ」はサンパウロやミナスジェライス、リオデジャネイロあたりの南東部が発祥で、昨今日本でもブームの「シュラスコ」は南部のガウーショたちが作り出したと言われている。アルコールで有名なのは、ブラジルの蒸留酒ピンガ(カシャッサ)を使ったカクテル「カイピリーニャ」。ワイルドなブラジル料理に合い、爽やかな甘さが喉を抜け、陽気な酔い方をさせてくれる一杯だ。

本記事では、それらの本格的なブラジル料理をボサノバやサンバ、ショーロといったブラジル音楽とともに楽しめる都内の店を紹介する。趣向を凝らした料理やカクテルに舌鼓を打ちながら、時に陽気で時にけだるくスイートなブラジル音楽に耳を澄ませば、最高にサウダージな気分に存分に浸れることだろう。

シュハスカリア キボン
  • レストラン
  • 浅草

※2021年3月7日(日)まで営業時間を変更。営業時間を1130分~15時、17時~20時/L.O.は閉店の30分前まで

浅草ROXの裏手に店を構えるシュハスカリア キボン。ブラジルのスポーツブランド『ATHLETA』を母体に持つ同店は、サンバカーニバルの地でもある浅草で、一級のブラジル料理とカクテル、そして音楽を楽しめる一軒だ。フードメニューの目玉はシュラスコ。牛、鶏、豚それぞれの肉から14種類の部位を提供している。

スタッフはラテン系の外国人が大半で、厨房に立っているのもブラジル人のシェフが多く、シュラスコは肉の味付けから「モウリョ(ソース)」まで本格的な味だが、本場のものほど塩辛くなく、肉のジューシーさを存分に味わえるのが嬉しい。約70種類のフードが用意されているバイキングには、ビーツ茎やキビ、ヤシの新芽などブラジルならではの素材を使ったサラダも並ぶが、ハズレの店にあたると日本人の舌には辛いこれらの食材も、一品一品が丁寧に作られている同店では飽きることなく美味しく味わえる。パステルやコシーニャやストロガノフなどもあり、本場ブラジルの習慣にならって水曜日と土曜日にはフェイジョアーダが登場する。

ライブイベントが行われているのは週に1、2回で、サンバやボサノバのバンドやシンガーが登場する。ブラジル人たちが奏でる粋で陽気な音楽には、ピンガのカクテルが最高にマッチする。同店自慢のカイピリーニャはもちろん、ピンガをパッションフルーツジュースで割った『Coquetel de Maracuja』もおすすめ。

  • バー
  • 渋谷

※2021年37日(日)まで営業時間を変更。月~金曜は1145分~14時、火~土曜は17時~20時/L.O.は閉店の30分前まで/定休日は日曜・祝日

渋谷のブラジリアン&ブラックミュージックバー、バール ブレンブレンブレン。ブラジルの現地でのトレンドとリンクした音楽と、本場の料理やアルコールを紹介している。おすすめの酒は、ブラジルのカクテル『カイピリーニャ』。蒸留酒であるカシャーサに砂糖とライムを刻んだものを入れて、クラッシュアイスを入れて飲む。様々なカシャーサをロックで飲めるのも、この店ならではだ。

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ワールドキッチン バオバブ
  • レストラン
  • 吉祥寺

※営業時間短縮中 17時〜20時(土・日曜・祝日のみの営業)、15人限定

吉祥寺弁天通りにある、多国籍料理店。店内、カウンター席の向こうには、オーナーが世界各地で買い求めたレコードがずらりと並んでいる。多国籍な料理、お酒とともに、世界中の音楽も楽しめるのがこの店の特徴だ。ブラジルの料理やカクテルも本格的なものを取り揃えており、フェイジョアーダや9種類のカシャーサから選べるカイピリーニャのほかに、カツアバのリキュール『ポデローゾ』を使ったポデロソミルクや、ムケッカやパステウなども提供している。

カフェアンドバー イパネマ
  • バー
  • カフェバー
  • 四谷三丁目
  • 価格 1/4

※2021年3月7日(日)まで営業時間を変更。10時~20時(祝日は1720時)/定休日は日曜

入り組んだ路地にミシュランの星を持つ店も点在するグルメの街、荒木町。同所の憩いの場として愛されているのがカフェアンドバー イパネマだ。

カフェタイムは開放的な店内でブラジルコーヒーを提供をしているが、夜間のバータイムには水曜日と土曜日を中心に不定期でボサノバライブを開催している。贅沢な生演奏と一緒に堪能したいのは、同店自慢のカイピリーニャ。甘く爽やかな味は、ボサノバのけだるいメロディーと最高にマッチする。

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  • バー
  • 吉祥寺

※2021年3月7日(日)まで営業時間を短縮。17時~20時(土・日曜・祝日は1220時)/L.O.は閉店の30分前まで

吉祥寺駅北口からほど近くにあるアウボラーダは、気軽なバルのような雰囲気。フェイジョアーダやコシーニャをはじめとする本格的なブラジル料理や、種類豊富なピンガのカクテルは、いずれも日本人向けにアレンジや味の調整が施されており、食べやすく美味しい。

メニューの説明書きも添えられているので、カイピリーニャを片手に色々と試したくなってしまう。ブラジル各地の郷土料理をボリューム満点のプレートとして週替わりで提供している。

店内の天井を覆うブラジルのサッカーチームの旗からも分かるように、店主は大のサッカーファンで、テレビでは日本代表戦を中心にパブリックビューイングも行っている。また、定期的にボサノバやサンバ、ショーロなどのブラジル音楽のライブイベントが行われることも。店主や常連客のブラジル愛が伝わる陽気な雰囲気を堪能してほしい。

アパレシーダ
  • バー
  • カフェバー
  • 西荻窪

日により営業時間が異なる。詳細はこちら

西荻窪にあるブラジルをキーワードにしたコミュニティースペース。毎晩のようにポルトガル語の授業やワークショップなどのイベントが開催されていて、ブラジル人やブラジルに興味のある人の集まり場になっている(イベント時には要チャージ)。

ブラジルの国民酒といわれるカシャーサやガラナ、トロピカルジュースが豊富に揃っている。また、フードメニューにはフェイジョアーダやリングイッサなどの本格的なブラジル料理が載っている。中古CDやレコード、ブラジル関連書籍なども販売されているので、是非チェックを。

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  • レストラン
  • 池袋

※2021年3月7日(日)まで休業

シュラスコのワイルドな肉の香りと華やかなサンバショーの熱気が、広々とした店内に充満するTucano's。ニュージーランドやオーストラリア、ポルトガル料理など各国の料理を紹介してきたPJ Partnersが10年前にオープンした同店は、ブラジルのダイナミックな魅力を堪能できる一軒だ。

料理長をはじめ、スタッフにはブラジル人が多く、シュラスコやフェイジョアーダ、サラダにカクテルなど、メニューのほとんどは限りなく本場の味に近いものを提供している。客層はサラリーマンから大学生まで幅広いが、国際試合でブラジルのサッカー代表チームが来日した際は、メンバーが来店することもよくあるという。同店のシュラスコは、牛はもちろん、豚、鳥、羊の肉も提供しており、計14種類の部位を楽しめる。ちなみに、ブラジル代表メンバーたちが好んで食べるのは『コラソン』だという。鶏の心臓であるハツの部分だ。

人気のサンバショーは週に3回から4回ほど行われており、ディナータイムのボサノバライブの合間にダンサーが登場する。キリッとしたカイピリーニャを片手に眺めるサンバショーは格別だ。

 

  • レストラン
  • 四ッ谷

※当面の間、休業

1974年開業のサッシペレレは、ブラジルの料理と音楽が楽しめる日本で最初の店としてオープンした一軒。ボサノバ歌手の小野リサの父親が開き、現在は小野リサの妹が店長を務めている店としても有名であり、毎晩のようにサンバやボサノバの生演奏で盛り上がる。

フードは、日本人向けに食べやすい味に調整されているフェイジョアーダと、臭みのないケール、ダイナミックなリングイッサがワンプレートになった『マリアランチ』がおすすめ。『前菜盛り合わせ』も肉、シーフード、赤カブのマリネ、オムレツなどが4から5品並び、初心者向けのメニューだ。どの料理もスパイシーで、カイピリーニャとの相性も抜群。

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