吹上大輔

アテンドのプロが使う店5選

有名アーティストたちを喜ばせた、アテンダー御用達の店とは

テキスト:
Kunihiro Miki
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東京のクラブやライブハウスには、毎週末のように世界中から大物ミュージシャンや著名なDJたちがやってくる。その招へいに携わる裏方のスタッフたちは、彼らがベストなパフォーマンスができるよう環境面でさまざまなサポートを行うわけだが、公演の前後に彼らを街に連れ出し、滞在中の東京案内を引き受ける「アテンダー」も非常に重要な存在である。

日々、世界各国の都市を回り、舌も肥えている彼らを満足させるような店選びとは、一体どんなものなのか? 東京のダンスミュージックカルチャーを長年に渡りけん引し、11月17日(日)には年に1度の恒例となりつつある『MASTERS AT WORK in JAPAN』の開催を控えるオーガナイズチームのPRIMITIVE INC.で海外のアーティストとの渉外を担当する吹上大輔は、業界では名の知れた「アテンドの名人」である。『フジロック』や『サマーソニック』といった大型フェスに出演したヘッドライナー級のアーティストも担当してきた彼が、これまで使ってきた店をエピソードとともに紹介してくれた。音楽ファンにはたまらないこぼれ話にも注目してほしい。

NASやマッシヴ・アタックのダディGも感動
  • ナイトライフ
  • 下北沢

リトルソウルカフェ

「下北沢の一番街商店街の入り口近くにあるソウルミュージックバー。薄暗いに店内に1万枚以上のアナログレコードがあふれる圧倒的な世界観には、連れて行ったラッパーのNASやマッシヴ・アタック(Massive Attack)のダディG(Daddy G)も感動して、以降は来日するたびに飲みに行くお気に入りのスポットになっています。普通のバーは葉巻NGだったりもするのですが、こちらはOKなので、そこも海外アーティストに喜ばれるポイントですね」

ダニエル・ワンも愛する名店

一貫

「東北沢駅と池ノ上駅の間に位置する三角橋交差点にある、気軽に立ち寄れるお寿司屋さん。ご近所さんに愛されているお店です。渋谷や下北沢の喧騒(けんそう)から離れて、寿司職人歴50年の大将と楽しく話しながらゆっくり一杯やるのも楽しみです。女将さんの丁寧なサービスも秀逸。常連のお客が多いので、いつもアットホームな感じで落ち着くのもいいですね。日本でも大人気のディスコDJ、ダニエル・ワン(Daniel Wang)も愛する名店」

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時差ボケで深夜に起きたゲストにも対応

十々

「西麻布交差点にある創業50年の老舗焼き肉店。誰もが知る超定番のお店です。とりあえず十々に連れて行けば大抵のアーティストはおいしく食べてくれます。

こだわりのねぎタン塩がクセになるおいしさで、タンが苦手な外タレもリピート多発。シカゴハウスの大御所デリック・カーター(Derrick Carter)もお気に入りです。日曜日以外は朝5時まで営業しているので、時差ボケで深夜に起きたゲストにも対応できる便利なお店。もう引退してしまいましたが、英語のしゃべれない女将と数々の来日DJとの会話を楽しみながら食べる焼肉は格別に美味」

週替わり定食やお得な晩酌セットもオススメ

バハマキッチン

ハウスダンスチームSODEEPのメンバーが運営する渋谷宇田川町にある南国風ダイニングカフェです。『GOOD FOOD & GOOD MUSIC』をコンセプトに、現場での経験を生かして作られた空間で、タコスや豊富な種類のラムが楽しめます。小さいながらもDJブースがあり遊べるのも楽しい。ランチの週替わり定食やお得な晩酌セットもおすすめ

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鉄板を目の前におく料理なんて海外ではお目にかかれないようで

広島鉄板焼き こしんじ

「代々木上原の広島鉄板焼き屋さん。店内ではお好み焼き屋さんらしからぬ異国情緒あふれるさまざまな音楽がかかります。広島カープの大ファンである大将が作る料理は、シンプルな肉玉のお好み焼きももちろん美味ですが、ナポリタン風にアレンジされた『赤ヘルこしんじ焼き』はぜひ食べてもらいたい。

鉄板を目の前に置く料理なんて海外ではなかなかお目にかかれないようで、『Mushroom Jazz』(世界的に人気のコンピレーションCDシリーズ)でおなじみのマーク・ファリナ(Mark Farina)も楽しんでくれました。お酒は広島のレモンを使った『生レモンサワー』やクラマトでうま味を増した『赤ヘルカープハイ』が絶品です」

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