[category]
[title]
1980年代後半から東京とアメリカを行き来しながら、日本のブラックミュージックシーンを築き上げてきた重要人物であるジェイがオーナーを務める「Soul Bar Delight(ソウルバー ディライト)」。現在の店舗から3軒隣の場所で、1994年にオープンした。ジェイは、日本人として初めてアメリカの伝説的ソウル&ダンス番組『ソウル・トレイン』において、1989年にレギュラーダンサーとして出演していた人物だ。
扉を開けると、1980年代後半から1990年代の夜へタイムスリップしたような空間が広がる。ダーツマシン、いくつものテレビモニター、レトロなパソコン画面に映し出されるミュージックビデオ、そしてブラックライトに照らされたバーカウンター。流れるのは、ヒップホップ、ソウル、R&Bといったブラックミュージックの黄金期を彩ったサウンドである。
時にゲストDJがプレイすることもあるが、カウンターに立つレオナも1990年代から活躍するDJ。空間の雰囲気と当時のムードを見事にシンクロさせた選曲で、時間をゆっくりと巻き戻してくれる。ピニャコラーダとジントニックの大ぶりなグラスの重みが加わると、さらに1990年代の夜が思い出されるだろう。
ちなみに、店があるのは井の頭通りと環七通りが交わる角。井の頭通りといえば、原宿の「ホコ天」時代にBボーイたちがブレイクダンスを踊っていたことから、「ヒップホップ通り」と呼ばれていた場所である。 そんな通りの延長線上に位置するのも、何かの巡り合わせを感じる。
今は「地元の人たちに愛されるソウルバー」として親しまれているが、この店の空間には、東京のブラックミュージックの歴史そのものが刻まれているのだ。
Discover Time Out original video