11月からNetflixで観られる邦画5選

アカデミー賞受賞作「おくりびと」をはじめ、名作が勢ぞろい

Emma Steen
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Emma Steen
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自宅で動画配信サービスを観ることが日課となってしまった人にとって、ここ最近のNetflixのラインアップは少し退屈かもしれない。すでにクリスマス映画も追加されているが、ちょっと気が早いと感じている人も多いのではないだろうか。そんな人は、Netflixに2020年11月から追加される日本の作品をチェックしてみてほしい。中には、2009年のアカデミー賞で最優秀外国語映画を受賞した『おくりびと』などの名作も含まれている。ここで紹介する作品は日本国内であれば閲覧可能だが、国外から観る場合は制限がかかる場合もあるので、注意してほしい。

麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜

あらすじ:日本橋の麒麟(きりん)像の下で、ナイフが刺さった状態の遺体が見つかった。調査を進めていくと、男は別の場所で刺されたことが明らかになる。事件直後に若い不審な男が現場から逃走中にトラックにはねられ、昏睡(こんすい)状態に陥っていることが判明するが、男はそのまま帰らぬ人となってしまった。男の恋人は、彼の無実を訴えるが......。

概要:人気テレビシリーズ『新参者』の劇場版。東野圭吾による推理小説が原作で、阿部寛をはじめ豪華な俳優陣による迫力のある演技に後押しされる。刺された後に、翼のある麒麟像まで必死にたどり着こうとした被害者と、昏睡状態の容疑者の不可解な謎は最後まで観客を飽きさせない。事件に関わる人々の絆にはヒューマンドラマの要素も感じられ、疾走感を持ちつつも、奥行きのある作品となっている。10月30日から配信。

おくりびと

あらすじ:チェロ奏者の小林大悟は、ある日突然職を失う。夢を諦め、妻の美香とともに田舎の山形県へ帰ることになるが、失業前に高価なチェロを購入したこともあり、資金難に。仕事を探す彼の目に留まったのは「旅のお手伝い」という求人広告だったが、訪ねてみるとそれは「納棺師」という仕事だった。

概要:滝田洋二郎が監督した『おくりびと』は、日本映画で初めてアカデミー賞外国語映画賞を受賞した名作だ。人の死をテーマにした作品だが、死ぬこと、そして生きることを温かく描いており、観る者に感動を与えてくれる。人生の意味を模索していく大悟と美香を演じるのは、本木雅弘と広末涼子。久石譲が音楽を担当し、作品を見事なまでに彩る。10月30日から配信。

8年越しの花嫁 奇跡の実話

あらすじ:合コンで知り合った尚志と麻衣。最初はうまくいかなかったが、すぐに打ち解けて恋に落ちる。その後結婚を約束する二人だが、結婚式の3カ月前に麻衣が原因不明の病に倒れ、昏睡状態に陥ってしまう。数年後、麻衣は少しずつ意識を取り戻すが、彼女の記憶には尚志の存在も二人の関係も残っていなかった。

概要:典型的なラブストーリーから始まる本作だが、予想外の悲劇に衝撃を受ける。さらに驚くべきは、この映画が実話に基づいているという事実だ。ひたむきに麻衣を支える尚志の姿や家族の絆、そして奇跡のフィナーレは大粒の涙を誘うだろう。観る際には、ティッシュの準備を忘れずに。10月30日から配信。

俺俺

あらすじ:家電量販店で働く均は、ある日ひょんなことから客の携帯電話を奪い、電話の持ち主の母親にオレオレ詐欺を働いてしまう。女性をだまして、お金を振り込ませることには成功したが、その日を境に、均の前にもう一人の「俺」が続々と現れる......。

概要:主人公のクローンが無数に増える、というストーリーはスパイク・ジョーンズの『マルコヴィッチの穴』と比較されることも多い。本作はSFファンタジー的なプロットではなく、クローンを「俺自身」というメタファーとし、この上なく緩く表現しているのもシュール。亀梨和也が33人もの自分を演じる姿は必見だ。11月1日から配信。

MOTHER マザー

あらすじ:若いシングルマザーの秋子はさまざまな男性と関係を持ち、自由奔放な生活を送っていた。息子の周平はそんな母親に翻弄(ほんろう)されながらも、離れられずに育っていく。秋子は息子に異様な執着を持ち、ゆがんだ愛情を与えていた。ある日、17歳に成長した周平は衝撃的な事件を起こしてしまう。

概要:2014年に実際に起きた、少年による祖父母殺害事件を元に制作された衝撃作。母親の秋子を長澤まさみ、息子の周平を本作がスクリーンデビューの奥平大兼が演じる。監督の大森立嗣は、これまでも社会問題を扱った作品を数多く生み出しており、今作でも社会で実際に起きてしまった負のスパイラルをリアルに描いている。11月3日から配信。

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