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本の町に新名所、神保町ブックセンター with Iwanami Booksがオープン

Mari Hiratsuka
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Mari Hiratsuka
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2016年に閉店した岩波ブックセンターの跡地に、書店と喫茶店、コワーキングスペースを複合させた神保町ブックセンター with Iwanami Booksが、4月11日にオープンした。神保町交差点の角という好立地で、本の街の顔となる新施設だ。若者の本離れや、休刊、廃刊になる雑誌が増加する中、出版業界の新しいビジネスモデルとなるのか。同書店の特徴をレポートする。

マニアックだ

書店は、岩波書店から刊行された本のみで構成されている。香港のスラム「九龍城(くーろんじょう)」を大断面パノラマで再現した絵本から、ミヒャエル・エンデの名作『モモ』まで、文学作品や絵本、辞典など約9000点の書籍がずらりと並ぶ。総合書店に入ったと思ったら、すべてが岩波の本だった、と驚く人もいるかもしれない。 岩波書店の代表岡本厚は、「創設者の岩波茂雄は、『マルクスも出すが、吉田松陰の全集も出す』と言っていました。日本の知的な基盤を提供するという姿勢があるからこそ、このような構成ができました」と話している。

本が読める喫茶店でもある

メニューとクリームソーダ

店内には、ソファーと椅子、テーブル(42席)が配置され、その周りを囲うように本棚が並んでいる。本を買うだけでも、喫茶として利用することもできる。購入していない本を本棚から取り出して読むのもオッケーだ。フードやドリンク類は『ソーダフロート』や『プリンアラモード』など、どこか懐かしいレトロなラインナップ。夕方以降はアルコール類の販売も。

ビールが飲める書店のあの人が

 

運営には、下北沢のビールが飲める書店本屋B&Bの共同経営者のブックコーディネーター内沼晋太郎がアドバイザーとして関わっている。本や出版に関するイベントを毎日開催していく予定。内沼は「新しい出会いがあるイベントスペースとして、読書好きで知られている人というよりも、意外な有名人や若い層があこがれる人物を呼んで、おすすめの本を紹介してもらうようなトークイベントを開きたい」と話した。

 

 

岩波書店105年の歴史を感じる

 『広辞苑』の貴重な第一版

岩波書店は、1913年に岩波茂雄が古本屋としてスタート。翌年に夏目漱石の『こゝろ』を刊行し、出版業にも進出した。国民的な辞典となった『広辞苑』の出版も岩波から。店舗の外壁には、『広辞苑』の貴重な第一版から最新刊までが展示されている。 

本の街と言われる神保町も最近では、古本屋がドラッグストアやコンビニに変わってきている。神保町ブックセンター with Iwanami Booksは、そんな神保町が本の街であることを存続させる、本と人が出会う重要な交流拠点になりそうだ。

神保町ブックセンター with Iwanami Booksの詳しい情報はこちら

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