Aerial view of a crossing in Ginza
Photo: Ryoji Iwata/Unsplash

日本政府が新型コロナウイルス追跡アプリを導入

Kasey Furutani
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Kasey Furutani
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日本政府は、国民が一刻も早く通常の生活に戻れるように、新型コロナウイルスの感染者と濃厚接触した可能性を知らせるスマートフォンアプリの立ち上げに取り組んでいる。首相の安倍晋三が4月16日に発令した「緊急事態宣言」は、今後予測される医療崩壊を防ぐ対策として5月末まで延長されることが決まった。The Japan Timeによると、政府が提供するこの追跡アプリはシンガポール政府が開発したものと同様の機能を持つという。

アプリは、スマートフォンに搭載されたBluetooth機能を活用。ユーザーが陽性と診断された他のユーザーと濃厚接触したことが判明すると、それを通達する。これにより、症状が発生する前に検査を受けるべきかどうかを判断し、周囲の人々を守るために適切な対策を講じることができるというものだ。最近ではオーストラリア政府が、このような接触追跡アプリのリリースを発表している。

アプリは暗号化されたコードを電話機間でやり取りすることで作動するが、名前や住所、電話番号などの個人情報は一切公開されない。また、感染した人の近くにいつ、どこで接触したかなどの情報や、感染者の身元などの詳細をユーザーに知らせることもない。Japan Timesは、アプリの立ち上げを進める竹本IT担当大臣が「病気の蔓延を防ぐ非常に効果的な方法」であると述べたことを報道している。

しかし、データプライバシーに関する懸念は拭いきれない。アプリの悪用を避けるための対策として、ユーザーの診断情報を登録できるのは特定の行政職員だけになっている。また、暗号コードがユーザーの位置情報を追跡することなどもないという。開発を担う非営利団体のコード・フォー・ジャパンは、5月中のリリースを目指している。ダウンロードは必須ではないが、日本政府はこのアプリが市民の保護と、国内のコロナウイルス症例数の減少に役立つ画期的なものになると期待しているようだ。

原文はこちら 

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