ニュース / スタイル&ショッピング

タイムアウト東京が話題の自動翻訳機を使ってみた

タイムアウト東京が話題の自動翻訳機を使ってみた

外国人観光客に東京を楽しんでもらおうと、様々な角度から情報を発信しているタイムアウト東京。我々にとって、東京が、少しでも多くの外国人に旅行先として選んでもらえるのは嬉しい。

年々、外国人観光客が増えているのは言うまでもないが、一方、出迎える側の語学力が不安要素のひとつであることは否めない。優美で繊細な文化やおもてなしの心が評判の我が国だが、特に接客業をしている人にとって、言語の壁は避けられないハードルだろう。

そんな世相を反映した、自動翻訳機という夢のような商品が登場し、昨年から話題をさらっている。タイムアウト東京もイリー(ili)とポケトーク(POKETALK)を購入し、使ってみた。

イリー(ili)

 

軽くて操作が簡単なイリー。付属でストラップもついてきて、首からさげられる

 

 

まずはイリーを立ち上げる。Wi-Fiがなくても使用可能なところが魅力だ。海外でインターネットが繋がらない場合、次の行き先や計画を確認するために、Wi-Fiのあるホテルからしばらく出られない、という経験はないだろうか。これなら、勇気さえ持参すれば、道に迷ったら通りがかりの人に尋ねることができる。購入したのは日本語入力、英語・中国語・韓国語出力のモデル。海外販売向けモデルは中国語入力、英語入力があるようだ。操作ボタンがたったの3つなので、使いこなすのは容易だ。

インターネットも使用せず、どこまでやれるのか。正直言えばまったく期待していなかった。

まずは「お腹がすきました」と素直な気持ちを入力。すると瞬時に「I’m hungry!」とハイテンションな出力が返ってきた。驚いたやら、恥ずかしいやら。次は、出力ボリュームを下げて「大盛りにしてください」と聞いてみる。「I’ll have a large bowl, please!」。「桜が咲いています」は「Cherry trees are fully in bloom!」。意外に悪くない。固有名詞はどうか。「パディントン駅はどこですか?」「Where is the Paddington Station!?」発音も正しく「パディントン駅」のことだと伝わる。

出力音声の元気の良さは、外国人スタッフも苦笑いするほどだったが、騒がしい場所で使用しても声が通る、と前向きに評価しておこう。一方向の翻訳機なので、現地語で翻訳された質問に、相手が流暢に説明し始めた場合を考えると、アタフタする羽目になるのは容易に想像がつく。簡単な要望を伝えたり、質問をしたりする際に活躍するはずだ。

ポケトーク(POKETALK)

 

まるっこくて可愛いポケトーク。この中に63言語を操る機能が詰まっている

 

 

続いてポケトークを使用。立ち上げの際に、Wi-Fi接続と言語選択の手間がかかる。しかし63言語対応という脅威の数字にワクワクしてしまう。そして一方向な翻訳しかできないイリーとは違い、相互的に会話が楽しめるのが魅力だろう。タイムアウト東京では、主に日本語と英語の2言語で情報を発信しているが、社内は国際色豊か。マレーシア、カナダ、オランダ、ドイツ、イギリスなど、世界各国からやってきた個性豊かなスタッフが働いている。

まずはオランダ人のスタッフにオランダ語で話しかけてもらう。数秒後、操作音とともに「私は日本で働いて1年半です」と日本語で出力された。本人も、正しく翻訳されたことに驚いていた。インターンのフィンランド人スタッフはしばらく使ってから「驚いた、すごく優秀」と感心していた。セルビア人の友人が尋ねてきた際は、ここぞとばかりにセルビア語で会話を楽しんだ。「たどたどしい翻訳のときもあるけど、言いたいことはほぼ伝わる。母国語で会話が楽しめるのは、旅行で疲れてる時には助かるね」と、彼らもポケトークの性能に驚いていた。接客業をしている人も、これを使えば外国人の客への対応に必要以上に戸惑うこともないだろう。

Wi-Fiの接続に、自分のメールアドレスから空メールを送る等の設定が必要な場合 、対応できないのが残念なポイントだ。海外での仕事で必要な際などは、SIMカードとセットになったモデルの購入をお勧めする。また、会話をすべく、本体を相手に渡しながら、交代で使うという行為が海外で現実的なのか、不安が残る。最悪の場合、持っていかれてしまう可能性もあるので、使用の際は用心するに越したことはない。

使う前までは、日本人と外国のどちらからもあまり期待されていなかった2台だが、想像以上の実力を持っていた。言語の壁を乗り越える力量は十分にありそうだ。ただ、外国で道に迷って、素敵な景色に出会えたり、コミュニケーションに四苦八苦した結果、相手と親密になれることもある。壁があるからこそ得られることもあるはずだ。デバイスに頼りきることなく、うまく使うことができれば、世界はぐんと広がるだろう。

【関連記事】
東京人が旅行者におすすめしたいもの、1位は断トツで「桜」、2位は「寺社仏閣」

Advertising
Advertising