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東京、ショーパブガイド
外国人記者が体験した、六本木のショーパブ
あなたの目の前に、恐怖の表情を浮かべた裸の男性がいるとする。彼の背後には、1人の男性がゴムバンドの端を握り、別の男性が反対のゴムの端を裸の彼の股の間に通し、それをそっと渡してきたら、あなたはどうするだろう? 答えはひとつ。ほかの観客と共にカウントダウンし、「3、2、1」の合図で、伸びきったゴムを手放す。そして、大事な部分にゴムを打ちつけられた、可哀想だけど勇敢な男性が床に転がるのを見つめる。それだけで、会場は熱狂の渦に包まれるのだ。
通常のショーパブは、ラスベガススタイルの華やかさと日本の伝統舞踊を混ぜ合わせたようなものが主流。また実際に夜遅く開催しているショーは少なく、出演者が全員男性であるのに「キャバレー」と呼ばれるような、怪しげなものばかり。しかし私たちは、こうして夜の街に集まる人々を楽しませることが仕事の、この男性の縮こまった性器と向き合うこととなった。六本木のショーパブ体験は、決して一般的なものとは言えないだろう。
六本木には数多くのショーパブとキャバレーが点在し、そのエンターテイメント性や露出度の高さは、それぞれによって異なる。ホストクラブやホステスバーとの違いは、ショーをメインにドリンクとフードを提供しているところ。また共通点は、綺麗に着飾った女性や男性 (もしくは女装した男性) と交流できること。どちらも日本のサラリーマンと働く女性たちをファンタジーの世界へと導いてくれるのである。自制心も羞恥心も解き放ち、日本のカイリー・ミノーグと一緒に『江南スタイル』を踊ってみてはいかがだろう。
ドラゴン東京
六本木金魚
六本木金魚で8年間働いている、背が高くて細いニューハーフダンサーのシマ・シャイナが、ショーの前に話しかけてくれた。 彼女は長い手足と、栗色の大きな瞳が特徴。同店のパフォーマーになることが、子どもの頃の夢だったという。1994年に設立されて以来、日本最大のレストランシアターとして、エンターテイメントだけでなく、感動も届けることを目指し、他店とは一線を画している。ショーでもっとも注意を引きつけたのが、変化するステージ。上昇したり、沈んだり、ネオンピンクの階段や木製の斜面が現れたりと変わっていくのである。その間、ステージ上やその周囲では、パフォーマーがアクロバティックにくるくる回ったり、ジャンプしたり、独自のアイリッシュダンスなどを披露。ステージの操作係が1度でも間違ったボタンを押せば、舞台がとんでもないことになるに違いない。しかし幸い、ショーは問題なく進行。伝統と革新を融合させた、優雅な演出を提供することで定評の金魚だからこそ、成し遂げられる技なのだろう。私たちが見たショーは25周年記念のもので、60分間内に可能な限りの豪華さと、少々堅苦しい過去の歴史、未来の世界などを表現していた。