ラグビーW杯が復興の力に、釜石でしかできない5のこと

東北の「ラグビーの街」で三陸グルメや市内観光を満喫

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作成者: Miroku Hina |
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明日、いよいよアジア初のラグビーW杯が開幕となる。920日(金)〜112日(土)の期間中、全国46カ所に置かれたスタジアムがラグビーの熱気に包まれ、世界中が湧くことだろう。 

そして、この大イベントをとりわけ待ちわびてきた開催地が、2011年の東日本大震災で大規模な津波に見舞われた岩手県釜石市だ。かつて日本選手権で脅威の7連覇を果たした強豪チーム『新日鐵(しんにってつ)釜石ラグビー部』の本拠地であり、今でも「ラグビーの街」として、その伝統と誇りが根付いている。

震災後も、住民主導のラグビーW杯誘致への情熱が復興を大きく後押しした。2015年に誘致が決まってから、20188月には三陸鉄道リアス線(旧JR山田線)が釜石から大槌までディーゼル機関車で試運転を開始。同じくして竣工した釜石鵜住居(うのすまい)復興スタジマムのこけら落としには、会場を埋め尽くす6000人が訪れた。

地元民は「今も昔も、釜石が津波に見舞われる度に、ラグビーが希望を与えてきた」と話す。 

W杯では、925日(水)にフィジー×ウルグアイ戦、1013日(日)にナミビア×カナダ戦が開かれ、人口13000人の街に3万人の来場が予定されている。本記事では、そんな釜石でのゲームを満喫してもらうべく、観戦時の注意点から、グルメや土産といった観光スポットまで、5のことを紹介する。

1.スタジアムのこだわりを知る。

釜石鵜住居復興スタジアム

スタジアムは震災で甚大な被害を受けた地元の小中学校の跡地に建てられた。反り上がった屋根は、復興後の「羽ばたき」や「船出」をイメージしており、周囲の自然と美しく調和したデザインは見事だ。

震災では「津波てんでんこ」という、「津波が来たら各自が最適なルートで逃げる」という三陸に伝わる教えと避難訓練が功を奏し、登校していた子どもたちは全員無事。後に「釜石の奇跡」として広く知られた。

新設のスタジマムも、避難ルートや耐震性貯水槽が配備されるなど防災対策を強化。丈夫で選手にも好評のハイブリット芝『AirFibr』を導入し、木材はほぼ全て地元周辺の森林火災で出た廃材を利用して地域資源を生かすなど、随所に工夫が見られる。

選手との距離が近く、臨場感あふれる観戦が楽しめるシートも、うれしいポイントだ。

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ゲーム当日の準備 

スタジアムでは一部シートを除き、ほとんどの席に屋根がない。日差しを浴びながらの観戦となるため、帽子やサングラスなどの日除け対策のほか、雨天の場合はレインコートなどが必須だ。また、スタジアムから最寄りのATMまでは徒歩20分以上かかるため、財布の中も確認しておこう。

スタジアムの飲料の持ち込みは禁止されおり、無料の給水所が設置される。紙コップもあるが持ち運びに不便のため、大きめの空容器を持参すれば、何度も給水所に足を運ぶ手間が省ける。

会場で楽しむ釜石グルメ

試合日は、釜石の人気店などから公募で選ばれた20店舗が出店予定。スポンサーのビールも良いが、ここは地元店がふるまうプリプリのホタテ焼きや、釜石特産の日本酒『浜千鳥』などを味わいたい。とはいえ、暑いと脱水症状になりやすいので、飲み過ぎには注意が必要だ。

スタジアムまでのアクセス 

試合日は、スタジアムへの車での乗り入れは禁止。公共の交通機関かシャトルバスなどを利用しよう。

【釜石駅から】
公共交通機関は試合当日、本数を増やして運行予定。

①三陸鉄道リアス線 :『鵜住居』駅 下車、スタジアムまで徒歩約10分
②岩手県交通バス:『赤浜線』または『浪板線』乗車→『鵜住居駅』バス停下車、スタジアムまで徒歩約10分
③直行便シャトルバス:駅隣接の『シープラザ釜石』と駅から徒歩11分のファンゾーン『釜石市民ホール』から随時運行

※市街はタクシーは試合当日の予約不可。混雑のため大変つかまりにくいので注意

【市街から】
ライナーバス:盛岡駅、岩手花巻駅、新花巻駅などから、直行バスが運行。当日に市街からスタジアムに行く際は便利

アクセスの詳細を公式サイトから確認

2.防災の知恵を得る。

スタジアムから徒歩約10分。ラグビーボール型のオブジェが目印の震災メモリアル・パーク、『うのすまい・トモス』では、東日本大震災の記憶と教訓を伝える『いのちをつなぐ未来館』『釜石祈りのパーク』などが無料で見学できる。

東北大震災に関する資料閲覧室や防災について学べるコーナーもあるので、ラグビー観戦とともに、震災について思いを巡らせてみよう。

同じくパーク内にある『鵜の郷交流館』では、釜石土産なども販売。海鮮丼などを提供する定食屋もあるが、試合当日は混雑が予想されるだろう。

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3.ノーサイドで乾杯する。

かまいしラグビー ファンゾーン

スタジアムとは別に、ホールに設置された大型ビジョンでゲームのライブ中継を楽しめるファンゾーン。釜石では、釜石駅から徒歩10分ほどの釜石市民ホール TETTOに指定されており、会場には釜石グルメが味わえる『釜石復興食堂』や記念撮影ブース、ラグビーに関する展示コーナーなどのコンテンツが楽しめる。

ラグビーでは、チームごとに観戦シートが分かれてない。試合終了後は、「ノーサイド」の精神で勝ち負けにかかわらず両チームのサポーターが共に乾杯して盛り上がるのだ。ファンゾーンで世界各地から訪れた人と乾杯すれば、一生の思い出になるだろう。

試合日は、ファンゾーン裏手からスタジアム行きのシャトルバスが出ているので、試合前や試合後には、ぜひ立ち寄ってみよう。 

ファンゾーン(釜石市民ホール TETTO)の詳しい情報はこちら

4. 釜石グルメを満喫する。

釜石を訪れたのなら、三陸の恵みに舌鼓を打たない手はない。ここでは、地元民ご用達の居酒屋から、スタイリッシュなジャズ喫茶、4月にオープンした釜石の新名所など、駅周辺の3つのスポットを紹介する。

 ①釜石居酒屋 漁火 

釜石の新鮮魚介を味わいたいのなら、地元民も足繁く通う三陸居酒屋 漁火(いさりび)へ。肩肘張らずに、釜石港直送の刺し身や豊富な地酒を楽しめる。卓上に置いた七輪で、鮮度の良いプリプリのホタテや、ハサミで豪快に切り分ける『イカぽっぽ』などを網焼きにできる『海鮮BBQ』はぜひ注文したい。

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 ②タウンホール 

釜石駅のから徒歩12分ほどのビル2階に構える、モダンなジャズ喫茶。照明を落とした店内に音質の良いジャズが流れ、ゆったりとくつろげる。店の壁には歴代物のレコードがびっしりと並び、曲のリクエストも可能。特にウイスキーの品ぞろえが豊富で、シングルモルトからアイリッシュまで、幅広い年代ものがそろう。

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③魚河岸テラス 

 2019年4月、港沿いにオープンした釜石の新しい新名所。2階には釜石湾を一望できるオーシャンビューのレストランやカフェ4店が入居している。どの店も人気だが、スタイリッシュな内装で魚介をたっぷり使った地中海料理が楽しめるハマユイ(HAMAYUI)は、地元のラグビーチーム『釜石シーウェイブス』の選手らもよく訪れるという。

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5. こだわりの土産を手に入れる。

ゲーム観戦を楽しんだら、旅の思い出をおすそ分けしよう。釜石土産を探すなら、釜石駅に隣接する「シープラザ釜石」のほか、ファンゾーン隣の「釜石情報交流センター」が便利。ラグビーモチーフの土産、釜石ならではの海鮮など見逃せない6つを紹介する。 

① ミッフィーカフェかまいし オリジナルぬいぐるみ(小)

ファンゾーン隣の『釜石情報交流センター』内に構えるミッフィーカフェのオリジナルグッズの中でも特に人気なのが、フワフワのミッフィーがラグビーボールを抱えているぬいぐるみ。写真の小サイズ(1,200円)と、大サイズ(1,800円)の2種があり、大人にも子どもにも喜ばれそうだ。 

② 釜石ラガーラーメン

『ラガーラーメン』は、1983年に新日鐵釜石(現新日鐵住金)ラグビー部が、日本ラグビーフットボール選手権大会で5度目の優勝を飾った頃、「内からカッと熱く燃える、ラグビーの躍動感が味わえるラーメンを」と、釜石市内の老舗製麺会社 川喜によって作られた。辛めで濃厚なみそ味のスープと、縮れ麺、そしてラグビーボールに見立てたゆで卵を乗せて食べるのが特徴。無臭ニンニクが使われ、スタミナも満点だ。1人前198円で販売。

③ ほたてせんべい 

創業約100年になる老舗の菓子店、新沼菓子舗の看板商品。地元で採れるホタテを使った人気商品で、製造方法を大きく変えることなく100年近く受け継がれている。練り状にした地元産の新鮮なホタテの貝柱を、小麦粉、砂糖、卵で作った生地と一緒に焼き上げたシンプルな調理方法で優しい甘さ。2枚×12袋入り1,300円。

④ 釜石の橋野鉄鉱山クッキー

市内障がい者就労系通所施設「かまいしワーク・ステーション」が企画から製造まで手がけた手作りクッキー。地元の橋野鉄鉱山が世界文化遺産登録され、そこへ来た客向けに地元で何か提供できないかという思いで、行政、県内洋菓子店、デザイナーなどさまざまな分野のスペシャリストの協力を得て誕生した商品だ。一枚一枚手作りで、味はコーヒー&グラノーラ、ダブルナッツ、ココアチョコ、チーズ&ナッツの4種類があり、サクサクな食感とボリューム感を楽しむことができる。10枚入り1,000円で販売。

⑤ イーハトーブてぬぐい本舗の手ぬぐい

釜石線沿線を舞台に描かれた『銀河鉄道の夜』の著者 宮沢賢治による造語「イーハトーブ」の名前が使われている、手ぬぐい屋が作る手ぬぐい。JR釜石線沿線の各駅が描かれた人気の手ぬぐいのほか、特産の南部鉄器など、地元にちなんだモチーフが多数そろう。折りたたみにしてのり付けし、その上から染料を注ぐという伝統的な染色技法の「注染」を用いて染め上げられている。

⑥ 中村屋 缶詰シリーズ

うっかり土産を買い逃してしまったときは、釜石市内のコンビニ各所で販売している釜石の老舗海鮮料理店、中村屋の缶詰シリーズがおすすめ。『あわび肝甘辛煮』(1,058円)は口に入れた途端に磯の香りが広がり濃いめの味付けで酒のつまみに最適。土産屋などで販売されている、エゾアワビや三陸のイクラなどがトッピングされた看板メニュー『三陸海宝漬』(150g 1,713円)も見逃せない。グルメな人への土産にしよう。

東京で観戦するなら……

Things to do

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