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神田・神保町は本の街であるとともに、スポーツ用品店の街でもある。学生街であったことや、流行に敏感な学生も巻き込んで昭和に登山やスキーのブームが起こったことが一因と言われる。「石井スポーツ」もこの勢いに乗って、1975年に「神田スキー店」を開設。新大久保にあった「登山本店」が神保町に移ってきたのは、2007年のことだ。
書籍は新大久保時代から扱ってきたが、街の特性に合わせて、移転時に売り場面積も広くした。前任者が山好きの元書店員だったことも大きく、冊数も増えたと担当者の冨田和濃(とみた・かずの)は話す。
とはいえ、同店の中に書籍コーナーがあることはあまり知られていない。登山用品を求めに来店した客が「こんなところに本があるんだ」と立ち寄ることがほとんどだという。
ずらりと並ぶ見知らぬ本を見ていると、本の「山」を踏破したい気も湧いてくる。どんな「景色」を見せてくれるのかという探求心、内省的な時間など、山を登ることと本を読むことの相性はいい。
最近人気という「低山ハイキング」の本から、作家・登山家である深田久彌や串田孫一の名著まで、1000タイトルを超えるセレクトは同店ならでは。廃業してしまった出版社の絶版の本もあり、シーズンに合わせて面陳(めんちん)も変わる。地形図のラインアップも充実しており、愛好者はテンションが上がるはずだ。
早春の息吹を感じるシーズン、同店で「ギア」の準備を進めつつ、読書で登山を楽しみながら山開きを待ちたい。「クマ対策本」も用意してあるので、のぞいてみては。
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