自然に深く関わる暮らしの中で、写真、木版画、油彩画、水彩画、インスタレーションなどの作品を手がける現代作家5人の企画が、上野の「東京都美術館」で開催される。
参加作家の川村喜一は、1990年に東京で生まれ、2017年に北海道・知床へ移住した写真家。同じく東京出身の榎本裕一もまた根室の植物に魅了され、2018年に拠点を構えて油彩画を描いている。
倉科光子は、植物画を描くことを通して、東日本大震災の津波による変化を追い続ける作家だ。自然と関わる手仕事としての木版画にこだわりを持つ版画家のふるさかはるかは、自ら採集した土と自ら育てたアイから絵の具を作り、木の形や木目を生かした版木作りなどを手がけている。
そして、2019年に奄美大島へ移住し、いきものの気配や生命のきらめきが濃厚に漂う作品を発表しているミロコマチコは、同館の空間に合わせて、生命うごめく奄美大島をイメージしたインスタレーションを制作。それぞれがどんな作品世界を展開するのか、非常に楽しみな展覧会だ。
※9時30分~17時30分(金曜は20時まで)入場は閉場の30分前まで/休館日は月曜(8月12日、9月16日、9月23日は開館)、9月17・24日/料金は1,100円、65歳以上800円、大学・専門学校生700円、高校生以下は無料