「ポーラ美術館」で、フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh、1853〜1890年)をテーマとした展覧会が開催。今日に至るまで、芸術家たちがゴッホからの影響を糧としながら、それぞれの時代にふさわしい新たな情熱をどのように生成してきたのかを振り返る。
わずか37年の生涯の中で、数多くの絵画を制作したゴッホ。その名声を築き上げているのは、うねるような筆触と鮮やかな色彩による独自の様式、そして、劇的な生涯に対する評価であるといえる。
ゴッホの作品や芸術に一生をささげたその生き方は、美術に関わる者たちの心を揺さぶるだけではなく、文化、そして社会といった広範な領域にインパクトを与えた。
会場では、異なる地域で描かれたゴッホによる油彩画や、ゴッホに影響を受けた作品として、戦前の画家から岸田劉生、前田寛治、中村彝などを展示する。
また、歴史上の人物や芸術作品に扮装(ふんそう)したセルフポートレートで知られる森村泰昌から、福田美蘭、桑久保徹、オランダ在住の映像作家であるフィオナ・タン(Fiona Tan)まで、多様性にあふれた現代におけるゴッホの変奏曲を紹介する。
見る者の心を揺さぶるゴッホ作品の魅力に迫る本展。ぜひ足を運んでほしい。
※9~17時(入館は閉館の30分前まで)/料金は2,200円、学生1,700円、中学生以下無料