「世田谷美術館」で、1960年代以降の日本の前衛美術を語る上で重要な作家の一人、田中信太郎(1940~2019年)の回顧展が開催。アトリエに遺された約40点を中心に構成される本展では、書き留められた言葉とともに活動をたどり、静寂の奥に潜む創造の謎に迫る。
田中は「ネオ・ダダ」の一員として活動後、ミニマルアートを想起させる単純な形態へと転じ、抑制された表現で「もの派」とも関連付けられ、注目を集めた。1985年以降は平面と立体を組み合わせた作品へと展開し、独自の思想に基づく表現を生涯にわたり追求。「ヴェネチア・ビエンナーレ」など海外展にも多数参加している。
その後はアトリエを世田谷から日立へ移し、東京の美術界から距離を置いた制作へと移行。常に新たな表現を提示し続けた姿勢は、「視る」ことを基点に美術の本質を探究し続けていたといえる。
本展では、国内未発表となる1970年の絵画作品をはじめ、晩年に探求を続けた平面作品、最晩年まで制作された金属によるドローイングなどが登場。またヴェネチア・ビエンナーレ出品作など、今まであまり展示されてこなかった作品も紹介される。
※10~18時(入場は17時30分まで)/休館日は月曜(5月4日は開館)、5月7日/料金は1,400円、65歳以上1,200円、学生800円、小・中学生500円、未就学児無料





