版画家・棟方志功(1903~1975年)は、「日本民藝館」を創設した柳宗悦(1889~1961年)や、内閣統計局に勤めながら民藝運動に参加した水谷良一(1901~1959年)らから大きな影響を受けた。そこから『華厳譜』(1936年)や『観音経曼荼羅』(1938年)、代表作とされる『二菩薩釈迦十大弟子』(1939年)など、仏教を題材にした作品を次々と生み出していった。
その後宗教への理解を深化させた棟方は、仏教のみならず、神道やキリスト教もテーマにし、数多くの神仏像を現していく。棟方板画大規模公開の最終章となる本展「棟方志功展Ⅲ 神仏のかたち」では、棟方が宗教の垣根を超えて制作した神仏の造形に焦点が当てられる。
棟方の真骨頂ともいえる、魂を込めて刻まれた神仏像を堪能してほしい。
※10〜17時(入館は16時30分まで)/休館日は月曜(祝日の場合は翌日)/料金は1,500円、学生800円、中学生以下無料
