「KOTARO NUKAGA Three」で、関西を拠点にする木津本麗の大規模個展「そこにあること」が開催。フェルトが紡ぐ、まだ名前を持たない色と形の詩学が展示会場に広がる。
かつて作家の母親が作ってくれたおもちゃの素材であり、何にでもなれる魔法の切れ端であるフェルト。木津本はそのフェルトをランダムに切り出し、彩色を施し、それを床に放り投げ、そこに生まれた形の重なり、色の交わりをキャンバスへと拾い上げていく。
鑑賞者は、画面に散らばる色や形を認知し、次に何かの風景やものを当てはめようとするが、木津本の作品はそうした性急な「理解」をふわりとかわし、ただそこにあるものを受け取るよう促す。意味を手放し、感性と出合う。彼女が描く「ただそこにあること」の美学を感じてほしい。
※11時30分〜18時/休廊日は日・月曜・祝日/入場は無料




