「TOTOギャラリー・間」で、バングラデシュのダッカを拠点に活動するマリーナ・タバサム・アーキテクツ(MTA)の展覧会「マリーナ・タバサム・アーキテクツ展:People Place Poiesis」が開催。「人々」「土地」、そして創作や詩作を意味する「ポイエーシス」をテーマに、作品と活動を模型・映像・インスタレーションなどで紹介する。
MTAを率いる建築家のマリーナ・タバサム(Marina Tabassum)は、気候や文化、伝統に根ざした建築を追求し、災害や貧困支援にも取り組む。ダッカに設計し、2020年に「アガ・カーン建築賞」を受賞した「バイト・ウル・ロゥフ・モスク」は、地域の土で焼いたれんがと幾何学的構成によって、光と風が満ちる静かな祈りの空間を生み、多様な人々が集う寛容な建築を実現した。
また、洪水で国土の約3分の1が水没するバングラデシュで考案された可動式住宅「クディ・バリ」は、地域の人々が短期間で組み立て・解体でき、洪水時のシェルターとしても機能する。
MTAが設立した財団F.A.C.Eは、クディ・バリを国内で展開し、難民キャンプの施設などにも応用している。こうした活動が評価され、タバサムは2024年にTIME誌「世界で最も影響力のある100人」、2025年には「サーペンタイン・ギャラリー・パビリオン」の設計者に選ばれた。
会場の中庭には、バングラデシュから運んだ「クディ・バリ」と、日本の素材と技術で制作した「日本版クディ・バリ」も展示。MTAがバングラデシュという土地で、人々とともに紡ぎ上げてきた建築の物語を体感してほしい。
※11〜18時/休館日は月曜・祝日(11月23日は開館)/入場は無料




