20世紀を代表する家具デザイナー、ジョージ・ナカシマ(George Nakashima、1905~1990年)。自らを「ウッドワーカー(木工家)」と称し、木の声に耳を傾けながら、生命に謙虚に向き合い家具作りを続けた。木を植生の段階から理解し、その個性を見極めて木取りを行うことで、家具としての「第二の生」を与えるべく、手と魂を存分に働かせてものづくりに取り組んだ。
その創作の原点は、若き日に学び、レーモンド事務所などで経験を積んだ「建築」にある。「Gallery A4(ギャラリー エー クワッド)」で開催の本展では、ナカシマが約30年をかけて家族とともに築き上げた仕事と生活の場「ジョージ・ナカシマ・ウッドワーカーズ」をはじめ、これまであまり知られてこなかった建築作品に焦点を当てる。
ナカシマは第二次世界大戦中に日系人収容所に抑留された経験があり、世界平和を強く願った人物でもある。晩年には祈りを込めて「平和の聖壇」を制作し、その理念は娘のミラ・ナカシマ・ヤーナル(Mira Nakashima-Yarnall)へと受け継がれている。
見どころの一つは、アメリカ・ニューホープに築かれたジョージ・ナカシマ・ウッドワーカーズ。広大な敷地に点在する個性豊かな建築群を、貴重な写真資料とともに紹介する。また、戦前にインドで現場監理を務めた「ゴルコンダ」(1939)や、戦後に手がけた京都の「カトリック桂教会」(1965)など、建築作品も詳しく解説する。
会場ではナカシマがデザインした椅子やベンチなど家具を展示。実際に椅子に座ることができる体験コーナーも設けられ、ナカシマのデザインと座り心地を体感できる。
※10〜18時(土曜・10月15日は17時まで、7月3日は19時まで)/休館日は日曜・祝日・







