

洋子/遊戯
「フジフイルム スクエア(FUJIFILM SQUARE)」で、写真家・深瀬昌久(1934〜2012年)の写真展が開催。近年、展覧会の開催や写真集の発刊に加え、半生を描いた映画『レイブンズ』が公開されるなど、評価が高まり続けている深瀬の原点をたどる。
新しい写真表現を生み出す多くの写真家たちが出現した1960〜70年代の日本。その中で深瀬は、徹底的に「私性」を追求し、日本独自の表現といわれる「私写真」の先駆者として、日本の現代写真史に比類ない足跡を残した。
家族、愛猫、さらには自分自身と、常に緊密な関係性の中で写真を撮り続けた深瀬。中でも、妻・洋子を10年あまりにわたって撮り続けた写真群は、深瀬を語る上で欠かすことのできないものだ。
本展では、深瀬手製の黒マントをまとった洋子をとらえた、没後初の発表となるビンテージプリント33点を展示する。自己、他者、そして写真の本質について、大きな問いを投げかけるだろう。
※10〜19時(9月30日は16時まで)/入館は閉館の10分前まで/入場は無料