「小山登美夫ギャラリー六本木」で、現代ブラジルを代表するアーティストの一人、エルネスト・ネト(Ernesto Neto)による個展「Dreaming Beings(夢見る存在たち)」が開催。新たな立体シリーズとドローイング作品が紹介される。
ネトは1980年代後半からソフトスカルプチュアを発表し、その後、大型インスタレーションへと展開。1990年代には、伸縮性のある薄い布を用いて、皮膚や臓器を想起させる有機的なフォルムの体感型インスタレーションに取り組んできた。特に、天井からつり下げた布の中に鑑賞者が入り込める「ネーブ」(ポルトガル語で「宇宙船」の意)のシリーズは、世界中から注目を集めた。
本展での新作「SymbioZooEthicalBeings – SZEBs」は、約40年にわたる制作の延長線上に位置づけられるシリーズ。綿糸によるかぎ針編みの網やひも、竹といったシンプルな素材を用い、空間に張り巡らされた構造体は、壁や天井との緊張関係の中で、繊細なドローイングのような広がりを生み出す。
併せて展示されるドローイングは、土を素材として2024年に制作された「In Search of a Happy Path(幸福への道を求めて)」シリーズ。筆を握る身体の動きとともに、呼吸するかのように生まれた線は、行為の痕跡であり、時間の蓄積であり、さらにはダンスでもあるとネトはいう。
これまで、物質や存在の間にある関係性を主題に、生命とその概念について表現してきたネト。本展の作品群は、あらゆる生命への愛と、地球への賛歌を、より素朴かつ根源的な形で示している。
※11〜19時/休廊日は日・月曜・祝日/入場は無料

