「伊勢丹新宿店」で、20世紀を代表する芸術家でありデザイナーの一人、ドナルド・ジャッド(Donald Judd、1928~1994年)の展覧会が開催。厳選された家具と美術作品を同時に展示販売し、ジャッドが持つ形と空間のバランス感覚を紹介する。
家具と美術は本来別個の領域に属しながらも、ジャッドの制作には、論理性と透明性を重視し、人工的な作為を避けるという一貫した理念が貫かれている。ただし、作家自身は両者を原則として分けて展示しており、同時に紹介される機会は極めて限られてきた。
本展はその希少な試みとして、作品に通底する思想と空間への意識を一体として体感できる場を生み出している。 展示される家具は、ニューヨークおよびテキサス州マーファの自邸空間のために設計されたベッド、椅子、棚、テーブル。木材、合板、薄板金属という3種の素材ごとに構成され、機能と造形が両立したデザインが際立つ。
さらに、40年以上にわたり制作された版画作品も紹介され、形の比率や色彩の構成に対するジャッドの探究が浮かび上がる。百貨店という開かれた空間において、作品を生活の延長として捉え直すことで、ジャッドの思想が現代の暮らしにいかに息づいているかを実感できるだろう。
※10〜20時/入場は無料



