「三菱一号館美術館」で、展覧会「カフェに集う芸術家―印象派からゴッホ、ロートレック、ピカソまで」が開催。本展では、エドゥアール・マネ(Édouard Manet)、フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh)、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(Henri de Toulouse-Lautrec)、パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)らによる約130点の作品を通して、「カフェ」を起点に広がった19世紀後半の芸術文化を紹介する。
19世紀後半のパリでは、マネや後に「印象派」と呼ばれる芸術家たちがカフェに集い、芸術や社会について活発な議論を交わした。当時のカフェやキャバレー、ダンスホールは、単なる飲食や娯楽の場ではなく、新しい芸術が生まれる創造の拠点でもあった。それは、「官展=サロン」中心の芸術制度からの脱却であり、芸術が都市の群衆や日常空間へと開かれていく、新たな時代の幕開けでもある。
1897年にはカタルーニャ出身の画家、ラモン・カザス(Ramon Casas)が、モンマルトルの有名店「シャ ノワール(黒猫)」に着想を得て、バルセロナに「クアトラ ガッツ(四匹の猫)」を開店。若き日のピカソもこの店に通い、ロートレックやカザスが描いた、歓楽と孤独が同居する都市の情景から大きな影響を受けた。そして社会の周縁に生きる人々へ向けられたそのまなざしは、後の「青の時代」へとつながっていく。
会場では、芸術家たちの交流と創造の現場に光を当て、カフェが近代芸術にもたらした影響を再考する。見どころは、パリとバルセロナ、それぞれのカフェ文化とピカソの関係性、さらにそれが「青の時代」の表現へどのように結実したのかを、日本で初めて紹介する点。また、スペインからカザスによる『マドレーヌ』も、35年ぶりに来日する。
なお、18~20時の夜間開館時間限定で、少し大人向けのカフェにまつわる裏話も紹介されるので気になる人はチェックしてほしい。
※10~18時(祝日を除く金曜、第2水曜、7月25日、9月19~23日は20時まで)/入館は閉館の30分前まで/休館日は月曜(祝日・6月29日・7月27日・8月31日は開館) /料金はオンライン前売り2,100円、大学生1,000円/当日2,300円、学生1,300円、高校生1,000円、中学生以下無料

