

REAL≒UNREAL
虎ノ門の「art cruise gallery by Baycrew’s」で、美術家・佐藤雅晴(1973~2019年)の個展「REAL≒UNREAL」が開催。現代美術や映画、アニメーション、メディアアートの境界を横断した佐藤の初期作品から晩年の作品まで、映像と平面作品を織り交ぜた27点を紹介する。
佐藤は、日常風景をビデオカメラで撮影し、その映像をトレースして再構築する「ロトスコープ」の技法を用いた作品で知られる。見慣れた風景でありながら、どこか夢の中のような静けさと不穏さをまとった世界を描き出し、「存在/不在」「記憶」「不安」「時間」といったテーマを掘り下げてきた。
作品を前にすると、鑑賞者は「これは現実なのか、それとも描かれた世界なのか」という知覚の揺らぎを体験することになる。その感覚は「見る」という行為そのものへの問いへとつながっていく。
本展では、映像や平面といった作品カテゴリーを横断しながら、「見えているものは本当にそこに存在しているのか」という、佐藤作品に通底する感覚に焦点を当てる。何気ない日常の風景の中に潜む強い詩情や、静かに立ち上がる違和感を通して、記憶された自分と実在する自分の間を見つめ直す機会となるだろう。
※11〜20時(入場は19時30分まで)/入場は無料
