

チェン・フェイ展 父と子
中国山西省で生まれ、北京を拠点に活動するチェン・フェイ(陳飛)の個展が、「ワタリウム美術館」で開催。2022年から2025年にかけて描いた新作絵画15点に加え、高さ7メートルの壁画、インスタレーション、ドキュメントなどが、ユニークでサイトスペシフィックにキュレートされた空間の中で展示される。
本展の出発点は、ナチス時代に深く影響を受けたドイツの著名な漫画家、E.O.プラウエン(E.O. Plauen、1903〜1944年)が制作した名作『Vater und Sohn(父と子)』。この漫画は父と息子の関係を描いているだけでなく、家族、仲間、愛という貴重で示唆に富む意味を、非常に特異な社会的設定の中で探求する。
この物語と共鳴するように、チェンは本展で自伝的なアプローチを用い、親しい知人との関係を描き、中国人画家としてのアイデンティティーについての物語を織り交ぜている。作品は、夫と妻、父と子の家族関係や、同僚や友人の社会的な力関係を掘り下げ、画家自身の芸術家としての職業的イメージについての思索も含む。
チェンの最新作を見逃さないでほしい。
※11〜19時/休館日は月曜(7月21日、8月11日、9月15日は開館)/料金は1,500円(ペア 2,600円)、70歳以上・25歳以下の学生1,300円、中・小学生500円