2001年にキリンアワード2001で準優秀賞、2010年には第13回岡本太郎現代芸術賞の特別賞を受賞した長谷川学の個展。
長谷川は、紙と鉛筆でモノの質感を忠実に表現した立体作品をつくる。今展では、新作6品を含めた、自動小銃や拳銃などの武器をモチーフにした作品をガンショップ風に展示。間近で作品をじっくり見ると、鉛筆で濃淡がつけられた紙であることが確認できる。立体でありながら、フラットな絵画を見ている気になるのが面白い。
中は空洞で、本来、武器が持つ重厚な雰囲気は表面に留まる。仮に潰すところを想像すると、一気に崩れるさまが思い浮かぶ。長谷川が作る造形物の脆さを思うと、なんとも儚く、いとおしくなる。