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1921年にパリで創刊され、現在でも最も影響力のあるファッション誌の一つである「L’OFFICIEL(ロフィシェル)」の世界観を体現した「ロフィシェル コーヒー(L’OFFICIEL COFFEE)」が、オープンした。世界展開の第1弾として表参道に誕生した同店に、大きな注目が集まっている。

創刊から100年、2025年時点では世界28カ国で展開するL’OFFICIELは、フランス発の雑誌という枠を超え、グローバルな視点を持つファッションメディアへと成長してきた。創刊当初は、オートクチュールの動向をいち早く紹介する業界紙として、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)やイブ・サンローラン(Yves Saint Laurent)といった伝説的なデザイナーたちのキャリア形成を支えたことでも知られている。


L’OFFICIELの本質を建物全体でたどる
建物は建築家の芦沢啓治が手がけ、同誌の世界観が表現されている。全3フロアは洗練された現代的なミニマリズムで、時代を超えた同誌の美しさを空間デザインで完璧に表している。


太陽光が心地よく差し込む2階には、近年発行された雑誌の各号が展示されている。中には、ボーイズグループのGOT7の香港出身メンバーであるジャクソン・ワン(Jackson Wang)など、過去に表紙を飾った著名人の直筆サイン入り号も並んでいるので、好きなアーティストのサインを探してみるのも楽しいだろう。

3階には、額装された創刊初期のカバーが壁に飾られ、美術館のような趣がある。人気イラストレーターのルネ・グリュオー(René Gruau)やレオン・ベニーニ(Léon Benigni)などが手がけた表紙をじっくり眺めながら、同誌の歴史に浸りたい。


象徴的なビジュアルで飾られたメニュー
シグネチャーケーキは、L’OFFICIELのモノグラムがあしらわれた「ムースロフィシェル」(1,400円、以下全て税込み)。コーヒーが染み込んだスポンジケーキの上に、ごろっと大きめのナッツが敷かれ、その上には甘さ控えめのキャラメル風味のムースの3層構造で、さまざまな食感が楽しめる。

創刊初期の表紙デザインをホワイトチョコレートにプリントした「マガジンケーキ」(1,400円)も人気。ページの部分は、しっとりしたカスタード風味のミルクレープで、表紙との間に塗られたアプリコットジャムの酸味がアクセントになっている。実際の雑誌と同じ価格に設定されている点にも、心がくすぐられる。

そのほか、ペイストリーをはじめ、「海老とバジルのアメリケーヌサンドウィッチ」などのホットサンドもラインアップ。小腹がすいた時にうれしい軽食が揃う。
コーヒーは、「ゲイシャ」種の豆をブレンドした「ロフィシェルブレンド」(1,000円)をはじめ、シングルオリジンのコーヒーを4種類用意。それぞれ風味豊かで、スイーツとの相性も良い。

さらに、ワインや日本酒、「エスプレッソマティーニ」(1,400円)などのアルコールも提供する。エスプレッソマティーニは、鼻に抜けるコーヒーの香りと、軽やかな飲み口が魅力の一杯だ。

営業時間は、9時から20時まで。1階にはドッグフレンドリーなテラス席もあり、愛犬との散歩の途中に寄るのにぴったりだろう。
ロフィシェル コーヒーは、表参道店を皮切りに、今後各国での展開も予定されている。L’OFFICIELのファンはもちろん、これまで知らなかった人にも、ぜひこの空間で雑誌の世界観を体感してほしい。きっとその美意識に心引かれるだろう。
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