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夏といえば、日本の各所で夜空を彩る壮大な花火大会が催される。江戸時代にさかのぼる日本の夏の伝統行事は、多くの人々がその楽しさを味わっている一方で、全国の花火大会が抱える現代の課題に気づいていない。
全国で5895万人の来場者を集め、約2兆4,000億円の経済効果を生み出すにもかかわらず、毎年花火大会の中止が増加している。キリンビールが日本の花火文化の支援と保存を目的として設立した「晴れ風ACTION」が発行する「全国花火大会白書2025」によると、インフレによる物価高騰、警備体制の強化、人員や資金不足などにより、花火大会は存続の危機に直面している。

これらの問題を浮き彫りにしつつ、日本の花火の美しさをアピールするため、「晴れ風ACTION」は今年中止された花火大会から打ち上げられる予定だった花火玉を集め、「2025年国際博覧会」(以下、大阪・関西万博)での特別イベントとして打ち上げる。中止となった大会には、1948年から続く兵庫県の「猪名川花火大会」や福島県の「双葉花火大会」、大阪の「高石シーサイドフェスティバル」などが含まれている。

「晴れ風ACTION特別共催 未来につなぐ希望の花火」と題する同イベントは、2025年8月23日(土)に実施。花火は、大阪・関西万博会場の南端に位置する夢洲南側護岸から打ち上げる予定だ。大阪・関西万博で開催中の、日本を代表する花火大会の一部が紹介されている「Japan Fireworks Expo」と協働して行われる。
チケットは必要なく、当日は大阪・関西万博の一般入場券で入場できる。公式な開始時間はまだ発表されていないが、花火は日没直後、おそらく19時30分から20時ごろから開始される見込みだ。最新情報は、Japan Fireworks Expoの公式ウェブサイトを確認してほしい。
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