「BIG CAT BANG」ヤノベケンジ
Photo: Kisa Toyoshima「BIG CAT BANG」ヤノベケンジ

「GINZA SIX」が7周年、ヤノベケンジの巨大アートが吹き抜け空間に登場

館内のあらゆる場所でアート作品の展示やイベントが展開

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
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2024年4月に開業7周年を迎える「ギンザ シックス(GINZA SIX)」が2024年4月5日(金)〜5月6日(月・祝)まで、春のプロモーション「GINZA SIX DOKI DOKI 2024」を開催。期間中は、館内のあらゆる場所でアート作品の展示やイベントが展開される。

「BIG CAT BANG」とヤノベケンジ
Photo: Kisa Toyoshima「BIG CAT BANG」とヤノベケンジ

見どころは、社会的なメッセージとユニークさを併せ持つ現代美術作家、ヤノベケンジの巨大彫刻作品「BIG CAT BANG」だ。岡本太郎の「太陽の塔」へのオマージュでもある同作品は、旅をしながら福を運ぶ猫「SHIP’S CAT」シリーズの新作。ギンザ シックス中央の大きな吹き抜け空間に、2匹の猫を乗せた「太陽の塔」型の巨大な宇宙船が登場する。今まで作ったインスタレーションで最大級で、「現時点での最高傑作だ」とヤノベは語った。

「BIG CAT BANG」ヤノベケンジ
Photo: Kisa Toyoshima「BIG CAT BANG」ヤノベケンジ

SHIP’S CATとは、ヤノベが2017年から制作を始めた作品シリーズで、大航海時代に長い航海に乗船し、疫病を広める原因のネズミを駆除する「船乗り猫」がモチーフ。宇宙船からはバルーンでできた約400体「宇宙猫」が飛び出す。

「BIG CAT BANG」ヤノベケンジ
Photo: Kisa Toyoshima

東日本大震災をはじめ、大きなカタストロフに対して作品を必ず作ってきたヤノべ。「2025年の大阪万博開催を控え、コロナ禍が明け「希望」という物語を提示するために、岡本太郎の精神を引き継いだ人にギンザ シックスで展示してほしいと思った」と編集者でアートプロデューサーの後藤繁雄は同展への思いを述べる。

「BIG CAT BANG」ヤノベケンジ
Photo: Kisa Toyoshima「BIG CAT BANG」ヤノベケンジ
「BIG CAT BANG」ヤノベケンジ
Photo: Kisa Toyoshima

また、作品には細かいギミックが隠されているという。隠しているモチーフは、すぐに答えを求めようとする時代だからこそ、じっくりと見つけてほしい。

太陽の塔 Tower of the Sun(1/50)©︎岡本太郎記念館 Taro Okamoto Memorial Museum
Photo: Kisa Toyoshima太陽の塔 Tower of the Sun(1/50)©︎岡本太郎記念館 Taro Okamoto Memorial Museum
SHIP'S CAT(Crew/Black)
Photo: Kisa ToyoshimaSHIP'S CAT(Crew/Black)

4階には、1970年の大阪万博のテーマ館として作られた「太陽の塔」の50分の1サイズの原型模型のほか、「SHIP'S CAT(Flying)」「SHIP'S CAT(Crew/Black)「SHIP'S CAT(ONK-1)」というシリーズ3作品が、「BIG CAT BANG」を取り囲むように展示されている。

SHIP'S CAT(Flying)Figure mascotとカプセルトイ AIP SHIP'S CAT Ver1.5
Photo: Kisa ToyoshimaSHIP'S CAT(Flying)Figure mascot(左)とカプセルトイ AIP SHIP'S CAT Ver1.5
SHIP'S CAT アクリルスタンド
Photo: Kisa ToyoshimaSHIP'S CAT アクリルスタンド

2階「三原テラス」の特設スペースでは、4月5〜14日(日)の期間中、フィギュアやアクリルスタンド、Tシャツなど、ここでしか手に入らない「宇宙猫アイテム」を先行販売する。訪れた際は併せて立ち寄ってみてほしい。

ヤノベケンジ
Photo: Kisa Toyoshimaヤノベケンジ

そのほか、「ギンザ シックス ガーデン」(屋上庭園)には、ブルックリンを拠点とするアーティストユニット「Wade andLeta」のインタラクティブなアートパークが日本初上陸する。5月3日(金・祝)には、「観世能楽堂」でも恒例の「蝋燭能」の公演が実施される予定だ。

新しいショップのオープンラッシュが続くギンザ シックスで、ショッピングとアートを同時に満喫してほしい。

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