ラ・バルカッチャ
Photo: Kunihiro Fukumori
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大阪、薪窯焼きナポリピッツァ5選

出来立てアツアツをかぶりつき、本場の雰囲気を楽しむ

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「ナポリピッツァ」とは、イタリア南部の街ナポリ生まれのピッツァのこと。職人が生地を丁寧に伸ばし、高温の窯で焼き上げたそれは縁が膨らみ、カリッと香ばしい表面ともちもちした食感がたまらない魅惑の一枚だ。

ナポリに本部を置く「真のナポリピッツァ協会」では、正統な作り方を定めてピッツァ職人を認定し、世界中にナポリピッツァのおいしさを届ける活動を行っている。大阪にも同協会に認められた職人や世界大会で受賞を果たした職人が活躍する専門店がある。

イタリアへ出かけずとも本場ナポリと変わらぬピッツァの味が楽しめるのは、なんとも贅沢。店の窯で焼き上げられたアツアツの一枚を頬張ってみては。

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  • ピザ

本場ナポリで行われた「ナポリピッツァ職人世界大会」でインターナショナルカップの優勝に輝く(2016年)など、「ナポリピッツァ」の大会で輝かしい成績を収めてきた一軒。

オーナーの山口真希は「ナポリピッツァを極めるには薪窯(まきがま)焼きは大前提。その上で素材一つ一つの吟味が本当に大切」と語り、水牛モッツァレラだけでなく、ツナなどもイタリア産にこだわっている。それらの厳選された素材が奏でるハーモニーが、一口ごとに、口の中にナポリの太陽がパッと輝くようなおいしさを生んでいる。

バリエーションは28種類。「マルゲリータ」などの定番だけでなく、揚げなすが乗った「ピッツァメランザーネ」、チョコレートやバニラの入った「ドルチェピッツァ」などもある。2種類のピッツァを選びハーフアンドハーフで注文できるので、 初めてのピッツァにも気軽にトライできる。

店があるのは、歴史ある中崎商店街のアーケードの中。大きな薪窯、タイル貼りの床、レバー式のエスプレッソマシンまで、ディティールの隅々にまであふれるナポリの雰囲気を堪能できる。西天満には支店もある。

ナポリ屈指のピッツァの名店「ピッツェリア ダ アッティリオ(Pizzeria da Attilio)」で、半年間修行したオーナーの鹿子嶋健太郎が2014年にオープンした店。 心斎橋の繁華街からは徒歩10分ほどにある新町の住宅街に位置しながら、土・日曜日は行列が絶えないという当時からの人気ぶりは今も続く。

店で楽しめるピッツァは10種類ほど。中でもおすすめは、修行した店から譲り受けた味だという「ピッツァ アッティリオ」(1,900円、以下全て税込み)だ。星のように成形された生地にマルゲリータとサルシッチャを合わせた一枚で、生地のとがった部分には、なんとリコッタチーズが詰められている。

もちろん、「マリナーラ」(800円)やポンティコルヴォ社のモッツァレラの口溶けが優しい「マルゲリータ」(1,000円)など、定番ピッツァも網羅。どれも薪窯の高温でしっかり焼き切った生地ゆえの、小麦の野太い香ばしさが記憶に焼き付く。

さらに特筆するべきは、業界の常識を破る良心的な価格。「価格設定もリアルナポリで!」というオーナーの志の高さには頭が下がる思いだ。全11席のみの店内は、大理石のU字型カウンターやアーシーな色合いのタイルの床が印象的で、南イタリアの温かい空気感が感じられる。

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ピッツァが運ばれてきた瞬間に感じる全身が包まれるほどの「香り」、そしてかみ締めるごとに口の中に広がる「甘み」。 数多いナポリピッツァの有名店の中でも、中津にあるこの「ピッツェリア&トラットリア」で感じる小麦の「力」は一歩上と思える域にある。

理由の一つは、オーナーである宮本一典が「2010年のオープン以来、毎日毎日、試行錯誤と改良を重ねてきました」と振り返るように、ピッツァにかける情熱にある。

生地は、約3日間低温発酵させたもの。宮本流「秘術」の一つである、練る際にシャーベット状に一部凍らせた水を用いることで、グルテンを抑え軽く仕上げるという。

ピッツェリアの定番人気は、「チチニエッリ」(2,090円)だ。約10種のピッツァ以外にも、ナポリ流パスタやメインディッシュも充実。グラスワインも800~1,000円で楽しめ、ナチュラルワインやスパークリングなどもセンス良く揃っているのもうれしい。

「そば屋でサクッとお酒を飲むみたいな感じで、寄ってもらえたら」と、オーナーの理想が日々ピースフルに実現している店だ。

  • ピザ

かつて、イタリアの権威あるレストランガイド「ガンベロロッソ」で2回連続1位に輝いたことがある大阪・北浜の名店「ポンテベッキオ」。そのレジェンド店が2011年、JR大阪駅直結の「ルクア大阪」10階にオープンしたのが、「エキ ポンテベッキオ ア オオサカ」で、ナポリピッツァを中心としたダイニングだ。メニューはピッツァのほか、パスタやイタリアの食材を使った一品料理、スイーツが一通り並んでいる。

ピッツァのラインアップは「マリナーラ」や「クアトロフォルマッジ」などの定番をはじめ、サルシッチャ、ルッコラ、温泉卵が乗ったピッツァやズッキーニのスキャッチャータなど、旬の素材を使ったさまざまなオリジナルピッツァが楽しめる。

ピッツァ生地は、イタリア産小麦粉と全粒粉を絶妙にブレンドして使用。駅ビルにありながら、ナポリ式薪窯で焼かれたピッツァはさっくり、もっちりの歯ごたえが感動的だ。最高級リストランテならではの徹底的な職人技と本物へのこだわりが凝縮されている。

10階からの見事な眺望や夜景も、食事の時間の幸せを何倍にも高めてくれる。土・日曜日・祝日は行列必至ゆえ、平日が狙い目だ。

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ナポリピッツァ専門店というと、比較的シンプルな素材の組み合わせを楽しむ伝統的メニューが軸になることが多いが、西天満にあるピッツァを中心としたイタリアンレストラン「マキビ(MAKIBI)」はその対極にあるといえよう。

とはいっても、ピッツァ作りではナポリの伝統は守られている。イタリア産小麦100%の生地、低温長時間発酵、薪窯焼きという「3大基本」はしっかりと押さえ、定番メニューも提供する。ただ、「本日のおすすめ」や「季節のメニュー」などに目を向けると、前衛的なガストロノミーかと思うほどの独創的な食材を組み合わせたピッツァに目を奪われる。

ピッツァに感じた驚きはパスタやリゾット、メイン、ワインにも共通する。その魅力ゆえ、店の人気は加熱する一方。予約するのがベターだ。同店では英語以外にも、簡単なイタリア語とポルトガル語でも接客ができる。

大阪の粉もんをもっと満喫するなら……

大阪名物といえば、やはりたこ焼きだろう。定番のソースやポン酢だけでなく、「オルタナティブ」と形容すべき、斬新なフレーバーも近年人気上昇中だ。

それぞれの店の個性が光るたこ焼き。ハシゴして食べ比べするのもいいかもしれない。ミシュラン「ビブグルマン」を獲得している老舗から、比較的近年オープンしたヴェニューまで紹介する。

大阪を代表する「粉もん」料理の一つ、「お好み焼き」。関西では家庭で食べられるものでもあるが、大阪のお好み焼きの店舗数は全国指折りを誇る。ジュウジュウとソースが焼ける音と香ばしい匂いに包まれ、わいわい言いながら一つのお好み焼きを分け合うのは、大阪らしいひとときだ。

ここでは、お好み焼きのルーツといわれる「一銭焼き」の店からグルテンフリーのお好み焼きを提供する店まで、厳選して5店を紹介する。本場の味をぜひ楽しんでほしい。

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大阪の食といえば、たこ焼きやお好み焼きの「粉もん」が知られているが、この街を代表する、もう一つのソウルフードがうどんだ。

江戸時代、「天下の台所」だった大阪には、北前船に乗って北海道からコンブが、鹿児島や土佐からカツオ節が運ばれ、だし文化が発展。うどんは庶民に愛されてきた。きつねうどんも大阪が発祥と伝えられる。

ここでは大阪に数あるうどん店の中でも、名の知られた老舗から、ツルっとしたのど越しの大阪うどんの人気店、こしの強いさぬきうどんの名店まで、8店を紹介する。ずるずるっと豪快にすすって、うどんとだし、具材の三位一体の味わいを楽しんでほしい。

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