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東北探索 第2回『東北で見つけた海の生き物たちとフラダンス』

タイムアウトニューヨークの記者による東北探索

アクアマリンふくしま

タイムアウト東京 > トラベル >東北探索 第2回『日本の北陸で見つけた海の生き物たちとフラダンス』

in association with NHK WORLD
テキスト:Joel Meares
写真:Keisuke Tanigawa
翻訳:Momoko Asai

東北運輸局が今月発表した、27年宿泊旅行統計調査では、東北地方への外国人観光客が東日本大震災前の水準を上回った。しかし、原発事故が発生した福島では、観光客が半減してしまっているのが現状だ。この連載では、東北地方の様々な見どころを伝えるべく、タイムアウトニューヨークの記者が現在の東北で訪れるべきスポットを紹介する。全4回の連載の第2回目はいわき市。『Sea life and hula on Japan’s north coast』と題し、愛らしいアザラシがいるアクアマリンふくしま、スパリゾートハワイアンズなどを巡る。

第1回『武士の歴史を追って 福島県西部』
第2回『東北で見つけた海の生き物たちとフラダンス』
第3回『宮城で島めぐりと人間観察』

未来的な外観が特徴のアクアマリンふくしま。北日本にあるいわき市の沿岸に建つ、ガラスの繭に包まれたこの有名な水族館から聞こえてくるしわがれた鳴き声は『ジュラシック・パーク』を連想させるかもしれないが、怖がることはない。鳴き声の主たちはランチタイムを楽しむ、遊び好きのトドたちだ。

アクアマリンふくしま(福島県いわき市小名浜字辰巳町50)には、3匹のトドがいる。そして、それより小さなアザラシたちと、北海道沖で保護されたまるまる太った小さなクラカケアザラシも。彼らがエサを食べるのを見ていると、何時間でも楽しむことができる。大きいトドたちは1日に約5kgもの魚を飲み込む。小型のゴマフアザラシたちは、魚を飲み込むたびに深いプールに飛び込んで、くるくる回ってはしゃぎ、一口一口を祝っているかのようだった。

これを見ているだけで丸1日過ごせてしまうのだが、やめておいたほうがいいだろう。いわきを訪れる人にとってハイライトになるこの水族館には、まだまだたくさん見どころがあるからだ。展示の目玉、水量2050tを誇る水槽には、福島県沖の2つの海流とそれぞれに生息する海洋生物を展示している(少々残酷だが、館内の寿司処からは水槽を泳ぐ魚の群れを眺められる)。また、釣った魚を残さず食べることを条件に、子ども用の施設でサケやサバ釣りも楽しめる。

いわき市は、2011年に起こった東日本大地震の震源地のすぐ南に位置する。地震による津波は、アクアマリンふくしまにも深刻な影響を与えた。停電により発電機が停止し、多くの魚が死んでしまったのだ。しかし、すべてではなく、大きな魚やトドなどの哺乳類は震災後日本中の水族館に移され、化石と並んで水槽に展示されていた進化コーナーの深海魚たちは、水族館が放置されていた4ヶ月の間を生き延びた。

現在では、地震と津波によって閉鎖されていたそのほかの観光施設もほとんどが再開している。2011年の津波、第2次大戦の空襲にも耐え抜いたヨーロッパ風の塩屋埼灯台(福島県いわき市平薄磯宿崎33)のてっぺんからは、海が見渡せ、掘削機やクレーンが砂浜を作り直したり、コンクリートの頑強な壁を建設しているのを眺められる。いわき市の有名なリゾート施設スパリゾートハワイアンズが震災で閉鎖された際、所属するフラダンサーたちは全国をツアーで巡り、福島復興のための募金活動を行った。ハワイアンズは2012年の2月に営業再開を果たしている。

いわきでも日本の伝統的な温泉旅館での1日の締めくくりが待っていた。いわき湯本のエリアには、地中から湧き出るミネラル豊富な温泉を祭った温泉神社まである。古滝屋旅館(福島県いわき市常磐湯本町三函208)の特徴は、3つの大浴場と露天風呂、そして、伝統的な部屋だ。どこで寝るのか悩んだら、押し入れの中にある布団を自分で敷こう。 さらに、ローカルな場所を見たいなら、秘密めいて怪しげなホステスのいる「スナックバー」で寝る前の1杯を楽しむのも良いだろう。フロントの人たちは、最初は内気だが、丁寧に頼めばいわきの新しい魅力を見せてくれるだろう。

『Sea life and hula on Japan’s north coast』の原文はこちら

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