国際女性デーに考える、レズビアンバーのオーナーから見た「L」の世界
左から長村さと子、オガワチガ、アバゆう

国際女性デーに考える、レズビアンバーのオーナーから見た「L」の世界

SEX:私の場合#16 新宿二丁目で作る「女性による女性のための居場所」

Hisato Hayashi
Honoka Yamasaki
編集:
Hisato Hayashi
寄稿:
Honoka Yamasaki
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タイムアウト東京 > LGBTQ+ > SEX:私の場合 > #16 新宿二丁目で作る「女性による女性のための居場所」

1900年初頭から、アメリカを中心に女性たちは賃金格差の解消、職場環境の改善、選挙権などを求めて闘ってきた。そして1975年、国連によって3月8日が「国際女性デー」として制定された。

女性の権利を守り、ジェンダー平等を実現する国際女性デーは、全ての女性のための日であることを忘れてはならない。そこには、*1シスヘテロ女性だけでなく、もちろんレズビアン女性、バイセクシュアル女性、トランスジェンダー女性なども存在する。

世界から見ても、あらゆるLGBTQ+店舗が密集した特殊な街、新宿二丁目。「LGBTQ+タウン」として知られているが、レズビアンに開かれたバーは少ない。伏見憲明の著書「新宿二丁目」によると、二丁目にあるバーは約450軒。その中の381軒がゲイバーと想定され、*2レズビアンバー(通称:ビアンバー)は30軒ほどだ。

少数派の中でも少数派であるレズビアンの歴史は、当事者が語ることも他者から記録されることも少ない。届かぬ「L」の声とは何か。そして、「L」の居場所はどのように作られているのか――。

今回は、新宿二丁目にあるレズビアンを中心としたバー「GOLD FINGER」のオガワチガ、「鉄板女酒場 どろぶね」の長村さと子、「おむすびBAR 八『はち』」のアバゆうが集まり、オーナーから見た新宿二丁目、さらには女性たちの居場所について語り合った。

*1 シスヘテロとは、「シスジェンダー」(生まれた時に割り当てられた性別と自認する性が一致する人)と「ヘテロセクシュアル」(異性愛者)を合わせた言葉。
*2 レズビアンバーと一口に言ってもそれぞれの定義は異なる。レズビアン、バイセクシュアル女性、トランスジェンダー女性など、あらゆるセクシュアルマイノリティー女性に開かれたバーを包括して「レズビアンバー」と呼ぶ場合がある。

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レズビアンバーをオープンするまで

ーレズビアンバーをオープンしたきっかけを教えてください。 

さと子:20代前半の頃はほぼ毎日二丁目で過ごしていました。ただ、私自身がお酒をあまり飲まないことや、友達が欲しくても全然できなくて、出会いは全て恋愛につながるような人が多い環境で、なんとなく居づらさを感じるようになって。

親へのカミングアウトをしていなかったことも重なり、二丁目に行くこと自体に後ろめたさを感じるようになってしまったんです。そんな経験から、親を連れて飲み食いできるような、鉄板を囲んで楽しめるフランクな場所を作りたいと考えてどろぶねをオープンしました(現在、鉄板焼き屋は移転してバーとして運営している)。

提供:長村さと子

どろぶねで働くさと子さん(画像提供:長村さと子)

アバゆう:私は、以前は男性のお客さんがいる水商売に携わっていました。なので、自分でお店を出そうと思った当初はビアンバーではなく、バーやスナック、ラウンジなどを考えていたんです。それで物件を探していたら、知り合いに「今箱が空いてるから、一緒にビアンバーを始めない?」と声をかけてもらい、思い切って始めることになりました。

提供:アバゆう

画像提供:アバゆう

アバゆう:最初は男性のお客さんも入れるバーを考えていましたが、実際にお店を始めてみると、スペースが狭いゆえに女性がくつろげる雰囲気が作りづらいことに気づき、今は一見のストレート男性の入店をお断りしています。

チガ:女性オンリーのパーティーを1991年に始めました。16年ほど前に、海外テレビドラマ「Lの世界」(アメリカのテレビドラマ市場で本格的にレズビアンをテーマにした初の作品)が流行り、その影響でマイアミのレズビアンパーティーに参加したんです。帰国後、イベントの経験とスペースがあれば面白い展開になるのではないかと思い、1970年代のモーテルの雰囲気に着想を得て、ビアンバーを構えることにしました。

提供:オガワチガ

GOLD FINGERが開催するイベント(画像提供:オガワチガ)

チガ:うちは外から店内が見えるようになっているので、入りやすい雰囲気があります。とはいえ、ほとんどのお客さんが事前に調べてからいらっしゃる印象です。特に外国人のお客さんが多く、旅行中にフラッと立ち寄る方もいますね。

さと子:どろぶねはパーティーなど騒がしすぎるところが苦手な方や、お酒を飲まない女性が多い印象です。お話をゆっくりしたいと思ってるカップルや友達同士も安心できると言ってくださります。お客さんの年齢層は幅広く、スタッフ含めてセクシュアリティーに関してはあえて言わない人が多い印象です。 

ただ、たまに悩みを打ち明けてくれる方もいて、中には男性と付き合っていることを気にしている人や、これからの人生について考えている人もいます。

アバゆう:八にはセクシュアリティーに迷ってるお客さんが多いですね。実は女の子に興味があるとか、お付き合いしたことはないから本当に好きか分からないとか。あとは「おばビアンCHANNEL」というYouTubeをやっているので、動画を見てきてくれる人もいます。

提供:アバゆう

アバゆう(左から3番目)さんとおばビアンCHANNELのメンバー(画像提供:アバゆう)

社会の縮図が投影された新宿二丁目

ーLGBTQ+タウンとして知られる新宿二丁目ですが、実際に足を運ぶと、レズビアンバーはゲイバーよりもかなり少ない印象があります。考えられる理由は何でしょうか?

チガ:レズビアンバーの定義は難しく、ビアンのスタッフが在籍しているのか、お客さんを女性オンリーとしているのかなどによっても異なるため、正確に店舗数を数えるのは難しいかもしれません。

二丁目がゲイの街になった背景には諸説ありますが、もともと遊郭として栄えていたことが挙げられます。現在も残る成覚寺は投げ込み寺といって、当時亡くなった遊女たちが葬られていました。梅毒にかかって10〜20代で死んでしまう人がたくさんいました。その後、女装した人たちが立ちんぼを始めたという説も聞いたことがあります。

提供:オガワチガ

1994年、日本初のLESBIAN&GAYパレードとコラボレーション開催したイベント「MONALISA」(イラスト:桜沢エリカ、画像提供:オガワチガ)

チガ:そんな中でも二丁目に数少ないビアンバーがあって。昔からあった店は「サニー」かな。雑誌「薔薇族」の編集長として知られる伊藤文學さんの店「祭」は毎週月曜日を「百合の日」とし、レズビアンが集まっていました。その後、レズビアンだけのスナック「リボンヌ」を開きました。当初はSNSがなかったので、全国各地からさまざまな人が集まりメモを残して、互いにやり取りをしていましたね。

提供:オガワチガ

提供:オガワチガ

GOLD FINGER(画像提供:オガワチガ)

さと子:別の側面から言うと、女性自身が社会進出すること自体が難しいんじゃないですかね。社会的に女性の経営者が男性の経営者に比べて少ないのは、二丁目のゲイバーとレズビアンの割合に比例しているなと感じます。マイノリティーの中のマイノリティーですよね。

アバゆう:女性のオーナーとして二丁目でお店をやっていくには、ある程度強い心を持っていないといけないなと思います。中には女嫌いのゲイバーのママさんもいらっしゃるので。

チガ:明らかな女嫌いもいますよね。多分、「二丁目にいるんだから、女の声も聞きたくない」という感じ。

さと子:一部のゲイの方が使う、女性を下げるようないわゆる"オネエ言葉"を使った接客での煽りもありますよね。そういったミソジニーとも取れる背景には、彼らも社会的に男性として男性らしさのような常に求められる抑圧からくるものもあるようにも感じますし、自分たちの街である二丁目で優位性を持たないと苦しくなってしまうのではないかと私は思います。

なので、カテゴライズで商売が成り立って棲み分けられてきてますよね。とはいえ、特に最近では個人的にはそういう人ばかりではないなぁと感じています。

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男性も女性もリスペクトし合うことが大切

ー現状、シスヘテロ男性が中心(優位)とされる社会で、女性をターゲットにした店を構えることにおいて、困難な点などはありますか?

アバゆう:ノンケ(異性愛者)の男性客が来た時、「ガールズバーより安いから来た」と言われました。うちは若くてかわいい子たちが働いていますが、それでも金額設定は安いので。そういった目的で来るお客さんには出て行ってもらうよう、こちらからはっきり伝えるようにしています。

提供:アバゆう

おむすびBAR 八「はち」の店内(画像提供:アバゆう)

チガ:いまだに、レズビアンと言うとポルノを想像してしまう人は少なくありませんね。

アバゆう:なので最近は、男性のお客さんには満席になったら出ていってもらうようにお願いしています。一番の目的は女性のお客さんが居心地よく過ごせることなので、お互いにリスペクトし合うことが大切です。

さと子:どろぶねでも女性のお客さんが安心して過ごせるよう、一定のルールを設けています。周りに迷惑をかける人、泥酔者、男性であることを主張する人の来店はお断りしています。

提供:長村さと子

どろぶねの来店ルール(画像提供:長村さと子)

チガ:やっぱり外で飲む時は、そこにどんな人がいるか、どこに座るかなど、雰囲気が大切だと思うんですよね。性別、セクシュアリティーにかかわらず、店にいるみんなが空気を読んで、思いやりのある行動をするべきですよね。

人間らしい街、新宿二丁目

ー皆さんにとって二丁目とはどんな街ですか?

チガ:異性愛が中心となる社会ではないので、相手がLGBTQ+当事者であることを前提とした会話が生まれやすいですよね。こないだ面白いことがあって、はじめましての方と4人で二丁目で飲んでいたんですよ。私たちは当たり前のように「彼女いるの?」と聞いたら、1人が「ごめんなさい、私ノンケなんです」と言ったので、みんなで驚きました。普段、異性愛が中心となる社会と逆のことが起きていて、面白かったですね。 

さと子:私は子育て中なのですが、二丁目以外で社会に触れると、当たり前のように母親と父親がいることが前提になっているんですよね。この当たり前を突きつけられることできついなと思うと同時に、二丁目は解放されるような場所だなとつくづく思います。

チガ:二丁目は世界的に見ても、たくさんのお店や人がごちゃ混ぜになってる特殊な街だと思います。例えば、サンフランシスコのビアンバーに行こうとしても、店がいろんなエリアに点在しているので気軽に店をはしごすることはできないし、知らない人と盛り上がるようなことも少ない印象です。

提供:長村さと子

左からパートナー、子ども、さと子さん(写真提供:長村さと子)

アバゆう:それはある意味、コミュニティーが狭いとも考えられます。元カノのことを気にしていたら、ここでは生活できない(笑)。

チガ:私は「二丁目アディクト」と呼んでるのですが、二丁目は中毒性がある側面もあると思っていて。毎週朝まで遊んでいるような人たちの中でも半年もたてばその生活は終わっていたりするのですが、いつしか戻ってくることは多いです。

中にはどのくらい二丁目にいるかでマウントを取ったり、新しい子が来たらその子を取り合っておすすめの店に連れて行ってあげたり。中毒性はあるけど、人間らしい街です。

さと子:私は、中毒性があることで居心地が悪く感じてしまいました。一時的な関係が寂しかったからこそ、一緒に年を取っていけるようなお店を作りたいという思いが強かったです。

恋人がいても結婚していても二丁目に来ていいし、お店では人と人のつながりを意識していますね。お店によって雰囲気は全然違うので、もしどこかで嫌な思いをしたとしても、ほかにも選択肢があることを知ってほしいです。

チガ:お店だけでなく、そこで話した人と合わなかったりしたら「もう嫌だ」となってしまう子も多いですよね。なので、あまりこの街に期待せずフラットに楽しんでもらうのがいいかもしれません。

アバゆう:うちでは初めて二丁目に来たお客さんには、いろんな店に行くことを必ずおすすめしています。

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新宿二丁目の未来

ー今後、二丁目はどうなっていくと思いますか?

さと子:開かれていくんじゃないですかね。昔お店をオープンした頃は、近所の店舗にごあいさつに回るのが主流でしたが、今は店舗数が増えているのでそのような伝統もなくなりつつあります。それだけでなく、セクマイ女性向けのアプリも増えて出会いの幅が広がりました。

ただ二丁目が、アプリで知り合った子と行くだけの場所となる可能性もあるのかなと想像しています。最終的には分かりませんが、目的はどうであれこれからも二丁目を必要としている人たちが来るのではないでしょうか。そういう意味では変化するけど、変化しない側面もあるように感じますね。

提供:オガワチガ

1994年に開催された日本初のレズビアン&ゲイパレードに参加したチガさん(画像提供:オガワチガ)

チガ:私が初めて二丁目を訪れたのは約42年前です。その頃は真っ暗な街の中を隠れて行くような場所でしたが、今ではもっとオープンになっています。GOLD FINGERは路面に面していて、オープン当初は外から見られないようにと入り口のガラス窓を小さくして、さらに窓にスモークシートを貼りました。

だけど、それだとお客さんが店内に入りづらいという新たな問題が浮かび上がり、スモークシートを1枚ずつはがしていったんです。オープンから16年たった今では、入り口をふさぐものはありませんし、店内は丸見えです。お客さんもオープンな方が増えています。そういう意味では、二丁目は時代とともに変化する街ですよね。

アバゆう:今後店舗はどんどん増えると思います。個人的には二丁目にとどまらず、地方でもイベントやお店を出していきたいですね。

チガ:ここ最近は多様性という言葉が使われ、二丁目も「多様性の街」と言われるようになりました。ですが、LGBTQ+とひとまとめにしても、男性と女性では社会的立場も違います。なので、二丁目がよりオープンになればいいなと思う反面、これからも女性が居心地よく感じられることを大切にしていきたいです。

 

■オガワチガ
1991年に日本初のWOMEN ONLYイベントをスタート。アメリカのLESBIAN & GAY雑誌「OUT」を輸入して日本版を発行、ゲイフィギュアの日本代理店運営や「ビームス(BEAMS)」とのコラボレーション、伊勢丹でのポップアップ開催など、枠にはまらない取り組みを多数行っている。新宿二丁目のバー「GOLD FINGER」と、長年日本のLガールズ文化を発信し続けている同名のイベントは、ホットスポットとして世界的に有名。1994年に日本初のLGBTパレードに参加した数少ない体験者の一人。
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■長村さと子
1983年生まれ。一般社団法人こどまっぷの共同代表。同性パートナーのいる1児の母として、子どもを望むセクシュアルマイノリティーカップルに向けた支援を行っている。新宿二丁目で足湯カフェ「足湯cafe&bar どん浴」、女性限定バー「鉄板女酒場 どろぶね」、新宿三丁目でブリトーバー「レインボーブリトー」を経営。
XInstagramYouTube

■アバゆう
YouTubeチャンネル「おばビアンCHANNEL」のメンバー。新宿二丁目でレズビアンバー「おむすびBAR 八『はち』」、和食を中心とした「新宿弐丁目横丁 はっちゃけ」、レズビアンYouTuberが多く在籍する「BAR PUZZLE」の3店舗を経営する。
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Contributor

Honoka Yamasaki

レズビアン当事者の視点からライターとしてジェンダーやLGBTQ+に関する発信をする傍ら、新宿二丁目を中心に行われるクィアイベントでダンサーとして活動。

自身の連載には、タイムアウト東京「SEX:私の場合」、manmam「二丁目の性態図鑑」、IRIS「トランスジェンダーとして生きてきた軌跡」があり、新宿二丁目やクィアコミュニティーにいる人たちを取材している。

また、レズビアンをはじめとしたセクマイ女性に向けた共感型SNS「PIAMY」の広報に携わり、レズビアンコミュニティーに向けた活動を行っている。

https://www.instagram.com/honoka_yamasaki/

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