バー レネ
Photo: Kunihiro Fukumori
Photo: Kunihiro Fukumori

福島でしかできない6のこと

梅田から1駅の訪ねる価値あるローカルスポット

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タイムアウト大阪 > Things to Do >福島でしかできない5のこと

福島はJR大阪環状線や阪神本線が乗り入れ、大阪や梅田は隣駅。アクセスの良さも手伝って、住みたい街の上位にランクインする人気のエリアだ。居酒屋をはじめ飲食店も充実している。

ここでは、ラーメン、カレー、たこ焼きと、地元の人々にも支持されている店を厳選して紹介。またレコードバーや燻製料理専門店など、独創的な店も取り上げる。大都会・梅田の喧騒に疲れたら、1駅歩いて福島まで出かけてみては。下町感漂う街でほっとひと息入れながら、居心地の良い時間を過ごしてほしい。

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ラーメン人生JET

福島区で2010年に創業して以来、開店前から並び始めることも珍しくなく、 酷暑の夏でも極寒の冬でも途切れることのない行列は、すでに街の風物詩の一つといえるだろう。

その人気を支える店の主柱ともいえるメニューは、「鶏煮込みそば」(1,000円、以下全て税込み)だ。スープは、大量の鶏ガラを強火で煮込みゼラチンを乳化させた、とろりとクリーミーかつ官能的な舌触りの鶏白湯(ぱいたん)。ガツンとパワフルで重厚なうまみのアタックがありつつ、 クリーンでナチュラルな後味は、まさに魅惑の一杯である。

麺は国産小麦で自家製。その上に乗せられたしっとりジューシーなチャーシューやミツバ、白ネギなどのトッピングが絶妙なアクセントになっている。鹿児島のプレミアム鶏、黒さつま鶏「黒王」をスープに丸ごと使った「丸鶏醤油そば」(1,050円)など、曜日限定メニューも見逃せない。ラーメンラバ―を大いにエキサイトさせている店だ。

玉造駅そばの2号店では、「鶏煮込みそば」の味噌味が楽しめる。

多幸屋

大阪の中でも常にアップデートし続けているグルメなエリア、福島。その路地裏にあるたこ焼き酒場が、「多幸屋」だ。母体が中央市場のタコ卸商で、たこ焼きのほか、明石産や泉州産の活けタコ料理、一品料理などを豊富なドリンクメニューとともに提供する。

店頭で焼くたこ焼きは、表面はカリカリ、中は熱々トロトロのスタンダードな大阪タイプ。使われるのはその日の朝ゆでたモロッコ産のタコで、柔らかくうまみも芳醇(ほうじゅん)だ。コンブとカツオのだし入りの生地とも相まって、深い味わいが楽しめる。香ばしさと甘さをプラスするのはたっぷりの天かすで、アクセントは紅しょうが。きれいな球体には、丁寧な仕事を感じさせる。

たこ焼きは5個500円から。オプションを含めて味付けは10種類以上あるが、まずはそのままの味「素焼き」を試し、次いで「塩ごま油」「塩マヨ」「ソースマヨ」など、アレンジを楽しむのがおすすめだ。近隣には支店の「多幸屋2組」と明石焼きが名物の「多幸屋3組」がある。

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  • 焼き鳥

あやむ屋

ミシュラン一つ星を獲得している焼き鳥店。地元の人も足繁く通う一軒だ。店主が素材と真摯(しんし)に向き合って焼き上げる焼き鳥は、もちろん絶品。肉の焼き加減が絶妙で、どんなに疲れていても、ハッと目が覚めてしまうような感動がある。

店内はいつも活気があり、にぎわっている。電話で予約して訪ねたい名店の一つだ。

スパイスカリー大陸

新福島駅近くにあるカレー店。昨今は日替わりや多彩なトッピングメニューなど、その日限りの出合いが楽しめる店がスタンダードになりつつあるカレー業界だが、2016年にオープンした「スパイスカリー大陸」のカレーメニューは時代に逆行した硬派なスタイルで「大陸カレー」の1種類。それゆえ、この一皿にはとてつもなく深いこだわりが注ぎ込まれている。

かつお節とひよこ豆のスリランカカレーとトマトチキンバター、スパイシーキーマの3種を合いがけにし、彩り豊かな9種の副菜が宝石のようにちりばめられた一皿は、どこを食べても味と食感が変化し、食べるたびに新鮮な味わいを体感させてくれる。

「和食のおいしさは日本人が一番理解できるように、スパイスの妙は現地の人じゃないと分からない。だから、日本人がおいしいと思えるスパイスカレーを目指した」と、副菜に仕込んだ紅白なますやかつお節のだしなど和の素材を駆使し、インドとスリランカベースのカレーを日本人仕様にアレンジ。大陸カレーはまさに世界各国を放浪した店主が、各地で感じた魅力や経験を詰め込んだ至高のメニューなのだ。

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バー レネ

JR新福島駅の南側は、太平洋戦争時の空襲を免れた昭和初期頃の古い木造家屋が密集しているエリア。そんなちょっとしたタイムスリップ感も味わえる場所に潜む、築100年の3階建て古民家に入るのがこのレコードバーだ。

フロアはゆったりとした吹き抜け空間へとリノベーションされている。まず壮観なのが、オーディオマニアには垂涎(すいぜん)の1960年代の歴史的名作スピーカー、タンノイ社製「コーナー ヨーク(モニター レッド)」の威容。600枚以上もあるという貴重なレコードコレクションは、 1950年代から60年代のジャズが中心だという。

もちろんドリンクも充実していて、 約300種類のウイスキーのほか、ブランデーやカルバドスなどを揃える。希少なプレミアムスピリッツとともに楽しむ、木造空間ゆえより美しく響くハイエンドオーディオの音。味わえる場所は、そう多くないはずだ。

燻製 イナダ商店

JR新福島駅のすぐ南側にある薫製料理専門ダイニング。車どころか自転車1台が通るのもギリギリなほど細い、界隈(かいわい)でも特に狭い路地のさらに死角のような場所に、隠れるようにたたずんでいる。

築100年近い木造2階建てのフロアでは、歴史を感じさせる精緻な意匠の欄間といった日本のディティールと、ヨーロッパ各地から集められたアンティーク家具が不思議なほど自然に融合。まさに「ワン&オンリー」で洗練された空気感が、料理も酒も幸せに進めてくれる。

スペアリブやラムといった肉類だけでなく、ホタテやサーモン、サバの刺し身の燻製もあり、塩やポン酢、しょう油まで燻製して提供する入念さ。さらにハイボールなどドリンクも、ベーススピリッツを薫製して出し、妖艶かつ豊満な香りとともにサーブする……。「スモークアディクト」を日々増やしつつ、人々を幸せにトリップさせている店だ。

大阪をエリア別に探訪するなら……

  • Things to do

大阪の交通の要所である、梅田。大阪駅もここにあり新大阪駅までは一駅、私鉄の駅もあり、関西各地とつながっている。駅と駅を結ぶ迷宮のような地下街が巡らされ、通勤に観光に多くの人が行き交う。

現在、再開発が進行しており、2025年3月には「グラングリーン大阪南館」が完成。ますます人をひきつける、いま注目の街だ。

ここでは梅田に近年登場した新しい顔から定番まで、うどん、立ち飲み、イタリアン、純喫茶、ショップなど20のヴェニューを紹介する。来阪時に通過するだけではもったいない。ぜひ梅田で大阪気分を満喫してほしい。

  • Things to do

難波とともに「ミナミ」を構成する心斎橋は、大阪屈指のショッピングエリア。御堂筋を中心に海外のブランド店やデパートが立ち並ぶ。

東心斎橋には居酒屋やバー、高級クラブが点在する夜の街が広がり、ネオンきらめく店が連なる。また、西心斎橋にはカルチャー発信地のアメリカ村があり、関連記事で紹介するレコードショップなども多数店を構える。同じ街でも、複数の顔を併せ持つのが魅力だ。

ここでは、心斎橋・アメリカ村の北に位置する本町とともに20のスポットを紹介する。粉もんからビーガン料理、アートスポットまでユニークなヴェニューを包み込む大阪随一の繁華街を探訪してみては。

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  • Things to do

グリコやかに道楽の巨大な看板が目をひく道頓堀は、大阪の紹介映像で必ず映し出される街。また難波には笑いの殿堂「なんばグランド花月」があり、このミナミの2つの繁華街は大阪を象徴するヴェニューにあふれたエリアだ。

ここでは、たこ焼きや上方寿司といった大阪名物から中古レコード店、料理本専門店まで、個性際立つ店を紹介する。

難波にあるディープスポット「味園ユニバース」は閉館が決まってしまったが、姿が見えなくなっていたくいだおれ太郎はリニューアルするビルで巨大化して帰ってくる。街のさまに入れ替わりはあるものの、変わらない大阪の姿がここにはある。こてこての大阪を味わうなら、難波と道頓堀を訪ねてみよう。

  • Things to do

「谷六(たにろく)」の愛称で親しまれている、「谷町六丁目」。Osaka Metroの谷町線と長堀鶴見緑地線が交差し、梅田や心斎橋など都心へのアクセスも便利で住みやすく、人気の街だ。

また、由緒ある商店街も活気があり、昭和初期の家並みが残されているのも魅力。太平洋戦争による戦災を免れたことで、昔ながらの大阪風情が今も漂い、町家や長屋を再生した飲食店やショップが誕生している。

ここでは老舗から隠れ家バーまで、地元民に愛される谷六周辺のローカルスポットを紹介する。新旧の交わりの中で生まれる独特の空気感を味わいながら、レトロな街を探訪してみては。

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