現代アートギャラリー「ICHION CONTEMPORARY」では、横溝美由紀による個展「Landscape 水の記憶 交差する視線」が開かれる。
横溝はこれまで、プラスチックなどの身近な人工物を用い、時間・空間・光といった要素を軸に、ミニマルなインスタレーション作品を国内外で発表してきた。近年は、インスタレーションとキャンバスによる平面作品を組み合わせ、展示空間との関係性の中で自身の心象風景を立ち上げる試みを続けている。
彼女が「彫刻としての絵画」と呼ぶ平面作品は、筆を使わず、油絵の具を含ませた糸をキャンバスに弾くことで、画面に線の軌跡を刻み込む。その線は、絵に具の飛び散りや盛り上がり、かすれやずれといった偶然性を含み、絵画を単なる平面のイメージではなく、物質としての存在や身体的な行為の痕跡として立ち上げている。
横溝はICHION CONTEMPORARYを訪れた際、ビルの間に挟まれた細長い建築に、かつての長屋の記憶や水の都・大阪の気配を重ね合わせたという。各階に差し込む自然光がとどまり、刻々と表情を変える空間の中で、「見えるもの」と「見えないもの」の間を行き来しながら、空間・光・線・記憶が交差する一瞬の光景を生み出している。
※11~18時(入場は17時30分まで)/休館日は日・月曜・祝日/入場は無料



