日本初、北海道産ナチュラルチーズ専門店が清澄白河にオープン

テキスト:
Shiori Kotaki
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2015年11月20日(金)、北海道産ナチュラルチーズの専門店、チーズのこえが清澄庭園近くにオープンした。

店内にずらりと並ぶのは、すべて北海道産のチーズ。ショーケースに飾られているホールで取り寄せたチーズから、『田楽みそ漬けカマンベール』などの珍しいチーズまで、様々な種類のチーズが販売されている。

このような風景であれば、もしかしたら百貨店などの企画や店舗で見たことがある人も少なくないかもしれない。ただ、そのような企画やほかのチーズ店と違うのは、チーズコンシェルジュ、今野徹の存在だ。

彼から語られるのは、チーズの知識はもちろん、チーズを作った人やその家族、チーズが生まれた環境など、それぞれのチーズの背景。「本間幸雄君という人が作ったからチーズの名前も『幸』なんですよ」、「この人はチーズに自分の娘の名前をつけているんですよ。息子の名前はつけないんですけどね」など、生産者との関わりを大切にしている今野だからこそ知るチーズの裏話を聞くと、チーズの知識があまりなくても不思議とそのチーズに愛着が湧いてしまう。

また、取り揃えられている200種類以上のチーズは、すべて今野によって厳選されたもの。今回味わった、ありがとう牧場しあわせチーズ工房の『幸』は、牛乳と塩だけで作られたとは思えないほどの舌触りと風味、コクがあり、食べた瞬間思わず「これ何が入っているんですか」と尋ねてしまったほどだ。熟成期間が短いと牛乳のミルキーさが強く、期間が長いとコクがより出てくるそうだが、この熟成期間の重要さを強く実感したとともに、北海道産ナチュラルチーズの奥深さを思い知らされた瞬間だった。 また、季節によってチーズの顔ぶれも変化するようなので、こちらも楽しみにしていたい。

同じく店内で販売されているもうひとつの看板商品、ソフトクリームもはずせない。生乳と砂糖だけで作られているソフトクリームは、無駄な味が一切せずさっぱりとした味わいだ。提供されるソフトクリームもすべてが北海道の工房のものとなっており、工房も日替わりや週替わりで変わるため、様々な味が楽しめるのも嬉しい。

チーズにせよ、ソフトクリームにせよ、ここまでこだわって商品を提供するのは、商品を売るというよりも北海道の素晴らしい商品や工房を多くの人に届けたいという強い想いからだ。また、溢れんばかりの作り手の想いが感じられるのも、北海道のチーズ工房が出資して立ち上げた同店だからこそ。チーズが好きであれば、詳しくても初心者でもきっと楽しむことができるはず。ぜひ自分に合うチーズに出会うべく、チーズ愛たっぷりの同店に足を運んでみてほしい。もし、日が落ちてから訪れるならば、閑静な住宅街にひっそりと浮かび上がる小さな北海道もお見逃しなく。

チーズのこえの詳しい情報はこちら

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