シカク

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タイムアウトレビュー

2025年「大阪・関西万博」の開催地・夢洲を有する此花(このはな)区。昭和の下町風景が広がるのんびりとした地域だが、実はアート関連のヴェニューが増え、じわじわと注目を集めている。

その中でも必ず足を運ぶべきなのが、書店「シカク」だ。住宅地に現れる白い扉をゴロゴロと引き開ければ、そこには「普通の書店」では絶対に出合えない作品たちがズラリ。まるで一冊一冊が「読んでくれ!」と話しかけてくるような、アイデアと情熱にあふれたインディペンデント出版物が並ぶ。

例えば、日本の古い町並みを撮影した写真がたっぷり収められた「昭和街道」シリーズや、街中の看板などからユニークな形の文字を集めた「まちの文字図鑑」シリーズなどをパラパラとめくってみよう。きっと心が躍るはずだ。

さらに注目すべきはシカク出版。つまり、この書店は出版機能も備えているのだ。これまでの刊行物には、酒の楽しみ方を探求する酩酊対話集「酒の穴」や、多様な形で見ていて楽しい団地の給水塔を集めた「団地の給水塔大図鑑」などがある。

これらの作品との「逢い引き」を楽しむことができるのも、店主である竹重みゆきのたゆまぬ「ディグ(発掘)」があってこそ。同人イベントはもちろん、SNS上で気になった作家には自らアタックするという。

レジ周りを彩るキッチュなステッカーやピンバッジなどにも「胸キュン」してしまうこと間違いなし。誰かの熱烈な「好き」と商業的でない「緩さ」に触れ、心が充電されていくのを感じられるはずだ。

大晦日と元旦は休み。そのほか不定期の休みもあるので、訪れる際は店のInstagramをチェックしよう。

詳細

住所
大阪府大阪市此花区梅香1-6-13
Osaka
アクセス
阪神なんば線『千鳥橋』駅 徒歩6分
営業時間
13時00分〜19時00分
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