坂本龍一のピアノ演奏を三次元的に捉え、複合現実(MR)の空間に再構築する作品『KAGAMI』。本作は、坂本とトッド・エッカート(Todd Eckert)率いるTin Drumが、坂本の最後の4年間をかけて共同制作したプロジェクトだ。2023年にニューヨークで世界初演を迎えて以降、ロンドン、マンチェスター、台北、シンガポール、メルボルン、イタリア、香港など各地を巡回し、大きな反響を呼んできた。
そして今回、「VS.(ヴイエス)」で待望の日本初公開が実現する。観客は特殊な透過型ヘッドセットを装着し、独自の三次元映像技術によって精緻に再現された坂本の演奏と向き合う。象徴的なグランドピアノに向かう姿は、音楽と呼応するTin Drumによる幻想的な3Dビジュアルとともに空間に立ち上がり、現実のコンサートでは決してかなわない距離感で、その演奏を体感できる。
会場では、坂本と高谷史郎によるインスタレーション作品『Time, Time』や、演奏データをグランドピアノで再生する『Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano 2026 - D』なども展示される。さらに、映像や写真、テキストに加え、坂本自身が調香した香りも空間に漂い、視覚・聴覚・嗅覚など多様な感覚を通して、坂本の世界観へと深く没入できる構成となっている。
静穏でありながら深い余韻をたたえた『KAGAMI』。それは坂本の音楽を映し出す静かな鏡のような作品だ。かつてない形で、坂本の音楽と対峙(たいじ)する体験が待っている。
チケットには、約60分の体験に加え、展示鑑賞と限定特典EP盤が付属する「RED TICKET」と、約30分の体験と展示鑑賞がセットになった「BLUE TICKET」が用意されている。いずれも日時指定制で、12歳以下は入場できないので注意してほしい。
※10〜20時/休館日は月曜(祝日の場合は翌平日)/料金は「RED TICKET」1万5,000円/「BLUE TICKET」4,500円、学生2,500円

