「兵庫県立美術館」で、1950~60年代の日本の女性美術家による創作活動を見直す「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」が開催。2025年秋に愛知・東京を巡回した話題の展覧会が、安藤忠雄建築の空間を舞台に展開する。独自の抽象表現を切り開いた14人の作品約120点を通して、日本の戦後美術史に新たな視座を提示する展覧会だ。
戦後間もなく前衛美術の領域で注目を集めた女性美術家たちの自由な実践は、十分に評価されてきたとは言い難い。当初は抽象芸術運動「アンフォルメル」がその活動を後押ししたが、やがて「アクション・ペインティング」が台頭し、男性性と結びついた「アクション」が評価の中心となった。本展では、中嶋泉が著した『アンチ・アクション』のジェンダー研究の視点から、こうした枠組みに収まらない多様な制作行為を「アンチ・アクション」として捉え直す。
草間彌生や田中敦子の圧巻の大作に加え、赤穴桂子、多田美波、宮脇愛子らの初期作品や未発表作も紹介。さらに、「具体美術協会」の白髪富士子、山崎つる子、そして明石市出身で「ヴェネツィア・ビエンナーレ」の日本館に女性で初めて選出された江見絹子の作品も並ぶ。
展示は、身体・素材・空間といったキーワードで作品を緩やかに結ぶ構成。絵の具をスタンプのように押したものや、アイロンで焼け跡を重ねた作品、アスファルトや竹、ピンポン玉を用いた立体など、素材と手法の実験が際立つ。半世紀を経てもなお新鮮な、彼女たちの挑戦に注目してほしい。
※10~18時(入場は閉館の30分前まで)/休館日は月曜(5月4日は開館)/料金は前売り1,400円、学生800円/当日1,600円、学生1,000円、70歳以上800円、高校生以下無料






