「SUCHSIZE」で、iPadを用いたドローイングを起点に、絵画、インスタレーション、さらには日用品へのプリントへと表現を展開する作家・中村夏野による個展が開催。デジタルイメージが現実を変容させる仕組み「フォーマット」に着目し、絵画や空間へと表現を広げる作品を紹介する。
ドローイングアプリで、植物や細胞のような有機的なフォルムを描き出してきた中村。コピー&ペーストや反転、回転といったアルゴリズム的な操作を重ねることで、イメージは次第に葉脈やフラクタル構造、細胞の律動を思わせる形へと変化していく。
こうしたアルゴリズム的ドローイングは、物理空間へと展開されることでさらなる広がりを見せる。例えば、波形パターンを半透明のシフォンにプリントしたインスタレーション『Untitled』では、作品が空間全体へと拡張し、鑑賞者を物質感のない画像が浮遊するメタバースの内部へと誘う。
中村の表現を特徴づけるもう一つの要素は色彩だ。日常的な空の風景やK-POPのミュージックビデオに見られる発光的な色彩感覚に影響を受けたその色面は、自然の断片的な美しさとデジタル特有の強度やスペクタクルを併せ持ち、現代的な視覚体験を体現している。
※13〜18時/休廊日は日〜木曜/入場は無料





