「TEZUKAYAMA GALLERY」で、加藤智大の個展「The face speaks」が開催される。
加藤は鉄という素材を足がかりに、社会に潜在する境界を探ってきた。近年は、犯罪歴を持つ人物や兵器の3Dデータを複雑な鉄線へと変換し、強固な物質性と映像的な干渉縞効果を併せ持つ彫刻シリーズ「anonymous」や、酸化鉄を用いた独自の画材によって赤錆の質感を生み出す、鉄に擬態した絵画「iron oxide painting」シリーズを展開している。
本展では、西洋彫刻における胸像の形式を参照しながら、「人物」が固定化されることへの抵抗を試みる新作を発表。鉄のリングを積層して構築された像には連続した表面や確かな質量は存在せず、顔は記号として解体されている。
それでもなお、鑑賞者はそこに「人」の存在を見いださずにはいられない。政治的・社会的な「人物」という枠組みから離れ、点・線・面へと還元された鉄の造形は、彫刻における存在の在り方を改めて問い直す。
※12〜19時/休廊日は日・月曜・祝日/入場は無料


