「TEZUKAYAMA GALLERY」で、大阪を拠点に制作を続ける小池一馬の個展「Folk Tale」が開催。陶彫20点、絵画12点に加え、64点のドローイングを発表する。
小池は、陶を主素材とした彫刻を軸に、絵画やドローイング、さらにはそれらを組み合わせたインスタレーションへと展開しながら、表現媒体を越境しつつ彫刻・絵画・空間の関係性を再編してきた。
土偶やはにわ、円空仏、さらにはルネサンス期の「驚異の部屋(キャビネット・オブ・キュリオシティ)」に見られるような、信仰や知の体系と結びついた神秘的な造形から影響を受ける小池。そうした関心の下、形態の曖昧さや生成過程における変容そのものを、造形を成立させる本質的な要素として捉えている。
作品の背景には、日本固有の神道信仰と外来の仏教思想が長い時間をかけて融合してきた「神仏習合」に通じる感覚がある。小池にとって、各地の寺院を訪れ、建築や庭園、彫刻といった宗教的造形に触れる経験も、制作を支える重要な参照源だ。作品には神像や偶像彫刻、虎をはじめとした猫科の動物、植物、パイナップル、つぼなど多様なモチーフが繰り返し登場する。
タイトルの「Folk Tale」は、特定の作者や起源を持たず、人から人へ語り継がれる中で変容してきた民話や伝承を意味する。小池の作品もまた、鑑賞者それぞれの記憶や信念、文化的背景に応じて異なる像を結ぶ「語られ得る存在」として立ち上がるだろう。
※12~19時/休廊日は日・月曜・祝日/入場は無料





